油井宇宙飛行士、星の街での帰還セレモニー
記者会見を行う油井、コノネンコ、リングリン宇宙飛行士(左から)(出典:JAXA/GCTC)
国際宇宙ステーション(ISS)第44次/第45次長期滞在ミッションを終えた油井宇宙飛行士は、NASAでの技術報告会(デブリーフィング)を行った後、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)を訪れ、帰還を祝うセレモニーに参加しました。
帰還セレモニーに参加する油井宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)
ISSに一緒に滞在したオレッグ・コノネンコ、チェル・リングリン両宇宙飛行士も同席した記者会見では、大きな任務であった宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機の把持について振り返りプレッシャーを感じながらも任務を達成できたこと、ロシアは第2の故郷のようで我が家に帰ってきたような気がすること、また可能なら明日にでも宇宙に戻りたいなど、流暢なロシア語を交えて答えました。
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ガガーリンの記念碑に献花する油井、コノネンコ、リングリン宇宙飛行士(左から)(出典:JAXA/GCTC) |
帰還セレモニーに参加する3人の宇宙飛行士及び関係者(出典:JAXA/GCTC) |
- 油井宇宙飛行士長期滞在総括
大西宇宙飛行士の長期滞在に向けた訓練
「きぼう」ロボットアーム操作訓練を行う大西宇宙飛行士(手前はバックアップクルーのトマ・ペスケ宇宙飛行士)(出典:JAXA)
第48次/第49次長期滞在クルーである大西宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で緊急対処訓練や船外活動(EVA)訓練などを行い、1月後半にはISS長期滞在前最後となる帰国をして、筑波宇宙センターで「きぼう」日本実験棟と宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)に関わる訓練や記者会見を行いました。
「きぼう」日本実験棟については、エアロック操作、ロボットアーム操作、定期メンテナンスなどについて訓練を行いました。これらは繰り返し行って技能をしっかり身に付けるようにしています。
「きぼう」エアロックの操作訓練の様子(出典:JAXA)
エアロック操作では、モックアップ(実物を模擬した訓練用施設)を利用して、船外実験プラットフォームに設置予定の「中型曝露実験アダプター(i-SEEP)
*」、および「小型衛星放出機構(J-SSOD)」を船外に搬出するため、エアロック内のテーブルに取り付ける訓練を行い、この模様は報道関係者に公開されました。
* 新たな船外実験装置のプラットフォームで、「きぼう」のエアロックを通じて船外に搬出された200kgまでの実験装置を複数取り付けることができ、実験装置の高頻度な設置・回収を可能にします。
「こうのとり」については、宇宙飛行士が関係するシステムや直接手を下す作業について集中的に行いました。
ISSに結合中の「こうのとり」に火災が発生した際や急減圧が起きた場合の宇宙飛行士が行うべき対応について、手順の確認やインストラクター、運用管制チーム交えてのディスカッションを行いました。
1月27日には、記者会見も行われました。
記者会見の模様については、こちらをご覧ください。
- 大西宇宙飛行士Google+
古川宇宙飛行士、飛行機操縦訓練を実施
古川宇宙飛行士は、大分県国東市にある大分空港で、本田航空株式会社が所有するホーカー・ビーチクラフト式 G58型(Baron)を利用した航空機操縦訓練を行いました。
この訓練は、航空機を操縦しながら交信・判断などを行い、心理的圧力がかかる状況の中で、宇宙飛行士に求められる資質のひとつであるマルチタスク能力の維持・向上を図るためのものです。
飛行前には、フライトシミュレータを使用した操縦方法の習熟訓練を行ったほか、気象・運航に関する講義を受けました。また、機体の飛行前点検手順についても確認し、訓練に使用する飛行機の機体を自ら点検した上で飛行訓練を実施しました。
飛行中は、模擬エンジン故障など異常発生時の操作や、着陸を中止して飛行に戻る操作などを行いました。