日本時間8月19日午後8時50分、国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資を搭載した宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)が、種子島宇宙センターからH-IIBロケットによって打ち上げられました。
JAXA宇宙飛行士は、「こうのとり」5号機のミッションにさまざまな形で関わりました。
打上が行われた種子島宇宙センターでは、星出宇宙飛行士が、「こうのとり」5号機打上げの取材に訪れた報道関係者に対し、ミッションの解説を行うなど取材対応にあたりました。
ISSでは、油井宇宙飛行士が「こうのとり」5号機を迎え入れました。
日本時間8月24日、油井宇宙飛行士は、ISSに接近した「こうのとり」5号機を、ISSのロボットアーム(SSRMS)で把持する役目を担いました。油井宇宙飛行士は、これまでの訓練の成果を存分に発揮し、「こうのとり」5号機の把持を成功させました。
この時、NASAのミッション・コントロール・センターでは、若田宇宙飛行士がCAPCOM(ISSとの交信担当)として、「こうのとり」5号機のISSへのランデブ、そしてロボットアームによるキャプチャ(把持操作)に至る一連の作業で、地上から油井宇宙飛行士ら軌道上クルーの支援を行いました。
「こうのとり」の把持成功は、軌道上の油井宇宙飛行士とNASAでCAPCOMを務めた若田宇宙飛行士、そして日本の松浦真弓フライトディレクタ率いるHTV運用管制チームの三者が見事に連携したことによって成し遂げられたものです。
「こうのとり」がISSに到着した翌日には、油井宇宙飛行士が「こうのとり」とISS間のハッチを開け、「こうのとり」で運搬した物資をISS船内に移送する作業を開始しました。
今回のミッションでISSに届けられた物資の中には、新鮮な果物(オレンジ・レモン)も含まれています。「こうのとり」で生鮮食品を運ぶのは今回が初めてのことです。この様な長期保存が効かないものをISSに運ぶことができるのも「こうのとり」の特徴です。速達サービス(レイトアクセス)と呼ばれる、打上げ直前に積みこみ早く取り出すことができるこのサービスにより、「こうのとり」は、高い品質保持が要求される実験資料の運搬や、急な物資の変更に柔軟に対応しています。