国際宇宙ステーション(ISS)の第48次/第49次長期滞在クルーである大西宇宙飛行士は、4月上旬に一時帰国し、筑波宇宙センターで「きぼう」日本実験棟に関わる訓練を行いました。
大西宇宙飛行士は、「きぼう」の流体実験ラックと細胞実験ラックに関する訓練を行い、それぞれのラックに搭載されている実験装置の構造や、実験装置内の試料を交換する手順などを確認しました。「きぼう」での実験に関しては、「きぼう」船内の放射線量を計測するArea PADLESや、実験が実施された重力環境を計る微小重力計測装置(MMA)についても学びました。「きぼう」ロボットアームの操作訓練では、異常発生時にロボットアームを安全な場所まで退避させる手順をシミュレータで実習しました。その他、「きぼう」を構成するシステムについて復習する訓練も行いました。
日本滞在中、大西宇宙飛行士は、4月18日に開催された筑波宇宙センター特別公開にも参加しました。大西宇宙飛行士は3回の講演を行い、来場者の方々にISS長期滞在ミッションや訓練について紹介しました。
4月下旬は米国に戻り、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で訓練を行いました。
船外活動に関連する訓練のひとつとして、船外活動を実施する当日の準備と船外活動後の片付けの作業手順を確認する訓練を行いました。この訓練では、船外活動時に減圧症になることを防ぐプリブリーズと呼ばれる手順の実習も行いました。船外活動時、船外活動ユニット(EMU)内の圧力は約0.3気圧に下げられます。船外活動中の低気圧環境下で減圧症にかかることを防ぐために事前に窒素を体外へ追い出すプリブリーズが船外活動前に行われています。
大西宇宙飛行士は、ISSに接近した無人の補給船を把持するロボットアーム操作や、ISSで使用されているスケジュール管理などのアプリケーションの利用方法、トイレの修理手順などについても訓練を行いました。
大西宇宙飛行士は、日々の訓練の様子をGoogle+で紹介していますので、是非こちらもご覧になってください。