国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、5月7日から14日にかけてはドイツ ケルンにある欧州宇宙機関の欧州宇宙飛行士センターで、5月19日からはロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センターでISS長期滞在に向けた訓練を行いました。
ドイツでは、「コロンバス」(欧州実験棟)に搭載されている機器を運用する上で必要な知識を得るために、講義や実物大の訓練施設を使用した訓練を行いました。
訓練では、コロンバスの熱制御や電力供給を担うシステム機器についての知識を身に付け、システム機器の安全処置などを学びました。また、コロンバスに搭載されている生物学実験ラック・流体科学実験ラック・欧州生理学実験ラックなどの実験機器の操作やメンテナンス方法を確認しました。
ロシアでは、ISSのロシアモジュールとソユーズ宇宙船について訓練を行いました。ロシアモジュールについては、通信システムと電力供給システムの講義を受けて実習を行ったほか、火災・急減圧といった緊急事態が発生した際の対処法を確認しました。ソユーズ宇宙船に関しては、シミュレータを使用して、軌道に投入されてからISSへ接近するまでの運用や、ISSへの最終接近・ドッキング、ISSから分離後の大気圏再突入において、ソユーズ宇宙船を手動で操縦する訓練を行いました。