国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)でISS長期滞在に向けたさまざまな訓練を行いました。
船外活動に関わる訓練では、船外活動を開始する前に船外活動クルーが実施する準備手順を確認しました。油井宇宙飛行士は、体内に溶け込んでいる窒素を排出することで船外活動中の低気圧環境下で減圧症(ベンズ)にかかることを防ぐ手順を確認しました。
また、ISS滞在中に医療担当クルー(Crew Medical Officer: CMO)が行う医学検査の手順や救急処置法、医療機器の使い方についても訓練を行いました。
油井宇宙飛行士は、軌道上で医学実験や検査で使用する機器の操作方法も学び、筋量の測定などに使用する超音波装置や、眼の検査に使用する機器、加速度を測定することで体重を計る軌道上加速重量計測機器(Space Linear Acceleration Mass Measurement Device: SLAMMD)といった装置の使い方を訓練を通して確認しました。
ISSで実施される実験についても訓練を受け、食事メニューや食事をとる環境が宇宙飛行士のストレスやチームの雰囲気にどのような影響を及ぼすか調べるNASAの研究や、欧州宇宙機関(ESA)の植物実験装置の操作方法を学びました。
今後も油井宇宙飛行士は、2015年6月頃から予定されているISS長期滞在に向けて訓練を継続していきます。油井宇宙飛行士は、自身のTwitterで訓練の様子や近況などをつぶやいていますので、是非こちらもご覧になってください。