11月7日に国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在を開始した若田宇宙飛行士は、10月はロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)でミッションに向けた最終訓練を行いました。
若田宇宙飛行士は、ロシアのミハイル・チューリン宇宙飛行士と、NASAのリチャード・マストラキオ宇宙飛行士と一緒に、ソユーズ宇宙船のISSへのランデブやドッキング運用の最終訓練を行い、訓練の最後にはソユーズ宇宙船の飛行を模擬したシミュレーションと、ISS滞在中のロシアモジュールでの作業を想定したシミュレーションを行いました。訓練のほかに、滞在中の任務や活動について、ロシアの関係者と打ち合わせも行いました。
GCTCでの全ての訓練を終えた若田宇宙飛行士らは、10月15日と17日に最終試験に臨みました。1日目はISSのロシアモジュールの試験を受け、2日目はソユーズ宇宙船の試験を受けました。それぞれの試験は、実物大のシミュレータを使用して行われ、さまざま不具合や緊急事態が立て続けに発生する中で、クルー全員で協力しながら適切に対処を行い、異常事態を切り抜ける技術が試されました。
2日間の試験を終え、若田宇宙飛行士らは10月22日に正式なソユーズ宇宙船の搭乗クルーとして認定されました。同日、若田宇宙飛行士らは、打上げ前のGCTCでの伝統的なセレモニーや記者会見に参加しました。
10月26日にはGCTCからカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地へ移動し、整備が進むソユーズTMA-11M宇宙船の確認や、ソユーズ宇宙船搭乗時に着用するソコル宇宙服のフィットチェックなどを行い、打上げに向けた最終準備を整えました。