野口宇宙飛行士は、6月14日、銀座のApple Storeにて、スマートフォン用アプリケーション「kibo360°」のリリースを記念した披露イベント『Meet the Astronaut 野口聡一「見上げる宇宙から感じる宇宙へ」』に出演しました。
「kibo360°」は、「きぼう」日本実験棟の船内をスマートフォンで360°詳細に見回すことができる機能を搭載し、実際に「きぼう」にいるかのような体験ができるスマートフォン向けのアプリケーションです。
イベントのはじめに、「きぼう」での滞在経験を持つ野口宇宙飛行士自らが、自身の滞在経験の話を織り交ぜながら、アプリケーションのデモンストレーションを行いました。
デモンストレーションの後には、雅楽師でありながらロシアでの宇宙飛行士訓練の経験を持つ東儀秀樹氏を迎えて、野口宇宙飛行士進行のもと、トークショーを行いました。東儀氏はトークショーの中で、世界の宇宙開発の最先端と聞いていたロシアの星の街を訪れた際に、昔から使用している訓練施設をほぼそのまま今でも使用していることに驚いたエピソードや、航空機による無重量の体験談などを熱心に語り、会場に集まった参加者はとても興味を持った様子で東儀氏の話に耳を傾けていました。この他にも、東儀氏が演奏する楽器と宇宙の接点など、さまざまな話題がトークショーの中で語られました。
トークショーの最後に、東儀氏にとって宇宙とはどの様な存在か野口宇宙飛行士が尋ねると、「宇宙は夢を与え続けてくれる場所」、「宇宙へ人類が行くこと自体に意味があると思う」と東儀氏は答え、野口宇宙飛行士は東儀氏の言葉を受けて自身の長期滞在を思い返し、「きぼう」の窓から外を見ると、そこに自分が生まれた地球が見えることが何事にも代えがたい経験であったことを述べ、トークショーを締めました。