5月15日に、東京都千代田区のイタリア文化会館アニェッリホールにて、日伊協力イベント「日本とイタリア、宇宙協力最前線」が行われ、JAXA宇宙飛行士を代表して野口宇宙飛行士がこのイベントに参加しました。
本イベントは、在日イタリア大使館が主催する「日本におけるイタリア2013」事業のうち、科学・技術分野における催しのひとつとして開催されたものです。
イベントの前半では、宇宙開発における両国の協力関係について紹介があり、その中で、日伊協力のもと現在開発が進められている宇宙線観測装置「高エネルギー電子・ガンマ線観測装置(CALorimetric Electron Telescope: CALET)」について、この装置を用いた実験の代表研究者である早稲田大学理工学術院の鳥居祥二教授から、日伊協力の最新情報について報告がありました。
野口宇宙飛行士は、イベント後半の「宇宙飛行士が見る有人宇宙活動」~ISSでの活動体験、今後の有人宇宙活動の展望を踏まえて~をテーマにしたトークセッションに、イタリアのロベルト・ヴィットーリ宇宙飛行士と登壇しました。
野口宇宙飛行士はイタリアとの関係を紹介する中で、イタリアが多くの宇宙飛行士を輩出していることや、自身が参加したイタリアでの訓練の実体験などを会場に集まった参加者に語りました。また、東日本大震災の際には、ISSに滞在していたイタリア人宇宙飛行士を含むクルーが、日本の被災状況把握のためにISSから被災地を撮影したことなど、日本に協力するために取った行動にも触れました。
イベントは、日本では良く知られていないイタリアの宇宙開発事情や、日本が宇宙開発において行っている国際協力を紹介する貴重な場となりました。