星出宇宙飛行士は、12月中旬にロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)を訪れ、国際宇宙ステーション(ISS)第32次/第33次長期滞在ミッションを関係者と振り返る技術報告会(デブリーフィング)や帰還を祝うセレモニーに参加しました。
星出宇宙飛行士は、ISS長期滞在をともにしたNASAのサニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士、ロシアのユーリ・マレンチェンコ宇宙飛行士と一緒に、訓練に携わった訓練インストラクタなどの関係者と、ミッション中の活動に基づいて訓練の改善点などを洗い出す技術報告会の場に参加しました。
また、期間中に行った記者会見では、集まった報道関係者からの質問に答える中で、ソユーズ宇宙船の飛行体験やISSで実施した科学実験などについて語りました。星出宇宙飛行士らクルーは、帰還時に大気圏へ再突入する際に、船外に見えたプラズマの光が花火のようにとても綺麗だったといったエピソードや、GCTCで受けた訓練が非常に良かったため、安心して飛行できたことなど、実体験を多く述べました。星出宇宙飛行士自身は、「帰還はもっと緊張すると思っていたが、最後の瞬間まで楽しめた」と、帰還時を振り返りました。
会見後には、伝統的なセレモニーの一環として、人類初の有人宇宙飛行を成し遂げたユーリ・ガガーリン宇宙飛行士の像を訪れて献花し、無事の帰還を報告しました。また、その後行われた関係者に囲まれての帰還歓迎セレモニーでは、「3人は素晴らしい仕事をした。彼らの任務はひとつの誤りも許されなかった。今後飛行するクルーの良い手本となるだろう」と、関係者からその功績が称えられました。
ロシアでの一連のイベントを終えた後、星出宇宙飛行士ら第32次長期滞在クルー6名は、米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センターでの歓迎式典に臨みました。無事の帰還を報告するクルーの姿に、集まった聴衆は温かな歓迎の意を示しました。