大西宇宙飛行士は、9月のカナダ宇宙庁(CSA)での国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームシステム(Mobile Servicing System: MSS)の運用訓練に引き続き、米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センター(JSC)で同システムのスペシャリスト訓練を実施しました。
この訓練はそれまでの訓練で培ったロボットアーム操作技術を、実際に軌道上で必要となる作業のシミュレーションを通して、実践的なレベルに高めるためのものです。訓練カリキュラムは約2ヶ月間で、前半の1ヶ月は船外活動をロボットアームで支援する訓練になります。
大西宇宙飛行士は、訓練用に作成された手順書に従って、ロボットアームの先端に船外活動を行う宇宙飛行士を乗せて移動したり、大きな装置を運ぶためのサポートをする操作を学びました。位置の微調整が求められる状況では、船外活動クルーからの要求に応じてロボットアームの位置を修正する際の要領、コミュニケーションのとり方について学びました。
また、船外活動クルーが着用する宇宙服の空気漏れなどの緊急事態発生によって、船外活動を急遽中止する事態を想定し、宇宙飛行士を迅速に安全な場所へ移動する手順についても練習を重ねました。
大西宇宙飛行士は、11月も引き続きロボットアームのスペシャリスト訓練を継続する予定です。