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JAXA宇宙飛行士活動レポート 2012年9月

大西宇宙飛行士、ISSのロボットアームの運用訓練を実施

最終更新日:2012年10月22日

写真:シミュレータ上でSSRMSを操作する大西宇宙飛行士

シミュレータ上でSSRMSを操作する大西宇宙飛行士(出典:JAXA/CSA)

大西宇宙飛行士は、9月9日から21日にかけて、国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームシステム(Mobile Servicing System: MSS)を開発したカナダ宇宙庁(CSA)を訪れ、MSSに関わる訓練を行いました。

MSSは、ISSのロボットアーム(SSRMS)と、SSRMSの稼働の基点となるモービルベースシステム(Mobile Base System: MBS)、ISSトラス上の移動を可能にするモービルトランスポータ(台車:MT)から構成され、大西宇宙飛行士は、これらのシステムについて、講義やシミュレータを使用した訓練を通して理解を深めました。

2週間にわたった訓練では、最初の1週間で物を掴んで別の場所に移動するというロボットアームの基本的な操作について学び、後半の1週間では、操作中にロボットアームのシステムに異常が生じた場合の対処や、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)のキャプチャに関する訓練を受けました。

異常対処の訓練では、操作中にロボットアームを制御するコンピュータが作動しなくなり、バックアップのコンピュータに切り替えて操作を継続するといったシナリオを通し、システムに関する理解を深めることができました。

また、「こうのとり」のキャプチャ訓練では、ISSに最接近した「こうのとり」をロボットアームで掴まえる部分の操作を繰り返し何度も練習しました。最初はほぼ静止した「こうのとり」のキャプチャから始まり、次第に「こうのとり」に動きを加えて難易度を上げていきました。時には規格外の大きな動きが加えられ、操作者の判断でキャプチャを中止しなければならないようなケースもあり、様々な状況に対処できる能力を磨きました。

大西宇宙飛行士は今後米国ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センター(JSC)で、ロボットアームのスペシャリスト訓練を受ける予定になっています。

 
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