国際宇宙ステーション(ISS)の第32次/第33次長期滞在クルーである星出宇宙飛行士は、4月下旬にISS長期滞在前最後となる帰国を果たし、「きぼう」日本実験棟に関わる訓練や記者会見を行ったほか、筑波宇宙センターの特別公開において講演を行いました。
筑波宇宙センターで実施した「きぼう」に関わる訓練は、最新の「きぼう」の運用計画に合わせて変更されたクルーの作業手順などの知識を補完する目的で行われ、小型衛星放出ミッションや、多目的実験ラックに搭載して使用する燃焼実験チャンバーに関わる訓練を行ったほか、文化・人文社会科学利用で実施するテーマについても訓練を行いました。
4月21日には、来場者数12,073人という、過去最高の来場者数を記録した筑波宇宙センター特別公開において、午前と午後の2回にわたり講演を行い、打上げまで3ヶ月を切った現在の訓練や準備状況の紹介に加えて、ISS長期滞在に向けての意気込みなどを語りました。午前の部では、JAXAの前身であるNASDAの職員として当時筑波宇宙センターで働いていた話や、宇宙飛行士候補者、さらには宇宙飛行士として、筑波宇宙センターから訓練をスタートしたことなどを懐かしく振り返った後、質問コーナーに移りました。質問コーナーでは、時間内では全員に当てられないほどの数の挙手が会場からあり、「これまでの訓練で最も辛かったことは何?」、「どうしたら宇宙飛行士になれますか?」など多くの質問が寄せられました。また、JAXAが毎月ウェブで配信している「JAXA宇宙航空最前線」のライブ放送として行われた午後の部では、司会者による進行により、インターネットを通じた質問にも答えるなど、来場者以外の方々にも星出宇宙飛行士を身近に感じてもらえる機会となりました。この2回の講演以外の時間には、筑波宇宙センター内を回り、各催し物を楽しむ来場者と交流を深めました。
4月25日には、東京都千代田区の日本プレスセンターで記者会見を行い、ミッションに向けた抱負や意気込みを語りました。