金井宇宙飛行士は、1月中旬からロシアを訪れ、ガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、ロシアモジュールやソユーズ宇宙船に関わる訓練のほか、モスクワ郊外で、ロシアの宇宙飛行士候補者とカナダ宇宙庁(CSA)の宇宙飛行士とともに、サバイバル訓練を行いました。
サバイバル訓練は、氷点下を大幅に下回る極寒の中、2泊3日のスケジュールで、ソユーズ宇宙船が森林の中に不時着したことを想定して実施されました。この訓練は、ソユーズ宇宙船が予期しない場所に不時着した場合は捜索に2、3日要する可能性があるため、生還するための技術を身につけるとともに、そのような事態に陥った場合の精神的・肉体的ストレスを経験することが目的です。
金井宇宙飛行士らは、通信機器を使用して救助隊と連絡を取りながら、救助を待つ間、帰還モジュールに搭載されている水、食糧、救急薬品、ラジオ、発炎筒、なた、マッチなどのサバイバルキットを駆使して、シェルタの設営や、暖を取るための火おこしなど、事前に習得した知識や技術を活かし、3日間の野外生活を送りました。訓練中には、クルー1名が足を骨折した設定で、その対処方法についても実習を行いました。