若田宇宙飛行士は、NASAが米国時間10月8日から10月15日にかけて実施した野外リーダシップ(National Outdoor Leadership School: NOLS)訓練に参加しました。
NOLS訓練とは、宇宙滞在に似たストレス環境下で実施される訓練で、訓練中は毎日リーダを交代し、宇宙飛行で重要な自己管理やリーダシップ、フォロワーシップなどのチームワーク、状況に応じた判断方法などを理解・習得するための訓練です。
今回のNOLS訓練は、米国ワシントン州のサンファン島近郊で実施されました。若田宇宙飛行士は、NASAと欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士7名とともに参加しました。シーカヤックによる海上移動における安全等に関する実地訓練の実施後、目的地となる異なる島々をシーカヤックで移動し、キャンプを行う野外生活をおよそ1週間にわたり行いました。
約1週間にわたり、ワシントン州サンファン島近郊で行われた海上NOLS訓練に参加しました。宇宙飛行士8名と教官2名でチームを編成し、海上航行ミッションを安全に遂行するためのルート計画や天候の把握と予測、緊急時の対応計画等をその日のリーダを中心にチーム全体で行った上で連日ミッションを実行していく事は、チームとして安全に且つ効率良く行動して目的を達成させるための自己管理、リーダシップとフォロワーシップ、チームワークと集団行動能力を鍛える絶好の訓練となりました。
今回のメンバーには、約2年後から始まる予定のISS長期滞在の際、一緒に軌道上に滞在する予定の宇宙飛行士も3名含まれており、今回の訓練で彼らと共に時間を過ごせた事は宇宙でのミッションに向け非常に有意義な経験であり、この訓練を通じて得た教訓をISSコマンダーとして活かせるよう、引き続き訓練に励んで行きたいと思います。