向井宇宙飛行士は、南アフリカ共和国のケープタウンで開催された第62回国際宇宙会議(IAC)に参加しました。
IACは、世界の宇宙関係機関や企業、大学などの関係者が参加し、各国・各機関の宇宙開発計画、学術研究成果の発表の場として、学生や展示参加を含め、全世界から数千名規模の人々が参加する世界最大の宇宙関連会議です。
向井宇宙飛行士は、宇宙環境を利用した教育活動についての講演を行ったほか、NASA、ロシア、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士とともにパネルディスカッションに参加し、ユーリ・ガガーリン宇宙飛行士の人類初の有人宇宙飛行から50周年を迎えた今、有人宇宙活動の50年の歩みを振り返るとともに、今後の50年について意見交換を行いました。
向井宇宙飛行士は、ガガーリン宇宙飛行士の初飛行について、「地球は青かった、という言葉がとても印象的だった。ガガーリンの飛行は、日本の国民を新しい世界へ導いてくれた」と当時を振り返りました。今後の有人宇宙開発については、今以上の学際的なアプローチや、目に見える成果だけではなく、ガガーリン宇宙飛行士の「地球は青かった」という言葉が地球の儚さを人々の心に植え付けた出来事のような目には見えない成果にも意義を見出していくことが大切であるという意見を述べました。