金井宇宙飛行士は、欧州宇宙機関(ESA)、NASA、ロシアの宇宙飛行士とともに、ESAが実施するCAVES訓練に参加しました。
CAVES訓練とは、洞窟の中での生活を通して、宇宙での長期滞在に必要な協調性や自己管理能力などの向上を目的とした訓練です。
金井宇宙飛行士ら5名は、極限の衛生状態であり、太陽の光もささず自然の時間の流れがわからない洞窟の中で、6日間生活をともにしました。訓練期間中は1日2回、洞窟の外に待機した訓練チームと連絡を取り、作業状況や作業予定を確認し、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士と同じように、タイムラインに沿って洞窟の地図作成や写真撮影、地質学や微生物学のサンプリングなどのタスクを実施しました。
- Mission accomplished: cave crew returns to Earth(英語)
- ESAのウェブサイトに掲載されているCAVES訓練の報告ページです。
イタリアのサルディニア島で行われた訓練に参加してきました。6日間の探査ミッションでは、人の踏み入れたことのない洞窟を探査して地図を作成するとともに、地質学サンプルの採取や、気温・湿度・風力や風向の計測など、さまざまな科学的データを入手することができました。
毎日の会話は、英語だけでなく、イタリア語やロシア語、そして日本語の単語が飛びかい、国際色豊かな訓練となりました。
訓練を終え暗黒の洞窟から出たときには、太陽のまぶしさと、樹木や空気の強い香りに圧倒され、まるで別世界から地上に戻ったような不思議な感覚がありました。