星出宇宙飛行士は、一時帰国し、筑波宇宙センター(TKSC)にて、一緒に国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在するNASAのサニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士と、「きぼう」日本実験棟や宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)の運用に関わる訓練を行いました。
「きぼう」に関わる訓練では、「きぼう」システム全体および実験装置の状態を監視・制御する監視制御系(Command and Data Handling: C&DH)や、「きぼう」の各機器に電力を供給する電力系(Electrical Power System: EPS)、冷却水を循環させることにより機器の排熱を行う熱制御系(Thermal Control System: TCS)、温度や湿度の調整および空気循環を担う環境制御系(Environment Control and Life Support System: ECLSS)などの「きぼう」の主要なシステムについて、講義やシミュレータを使用した訓練を通して運用方法を確認しました。その他、モックアップ(実物大の模型)を使用したエアロックの操作方法の確認や、シミュレータを使用したロボットアームの操作訓練なども行いました。
「きぼう」での実験に関わる訓練では、タンパク質結晶生成実験(JAXA PCG)について理解を深めるとともに、実験に使用する蛋白質結晶生成装置(Protein Crystallization Research Facility: PCRF)の概要について学びました。その他、長期滞在中に予定されている実験や、多目的実験ラック(Multi-purpose Small Payload Rack: MSPR)、画像取得処理装置(Image Processing Unit: IPU)などの実験を支援するシステムに関わる訓練も行いました。
「こうのとり」については、運用全体やシステムの概要、クルーのタスク、曝露パレットの運用などについて訓練を行いました。