若田、野口両宇宙飛行士は、「「はやぶさ」の成果と宇宙での長期滞在」をテーマに開催したJAXAシンポジウム2011に参加しました。野口宇宙飛行士は東京で7月7日に開催したシンポジウムに、若田宇宙飛行士は京都で7月30日に開催したシンポジウムにそれぞれ参加しました。
各シンポジウムでは、「ガガーリンから50年 宇宙は挑む時代から暮らす時代へ」と題して、サイエンス作家の竹内薫氏とともにトークセッションを行いました。トークセッションでは、ユーリ・ガガーリン宇宙飛行士の打上げを振り返るとともに、初の有人宇宙飛行から50年たった今、国際協力のもと進められている国際宇宙ステーション(ISS)計画の現状や日本としての貢献、今後の有人宇宙開発の展望などについて、映像や画像を交えながら紹介しました。
若田宇宙飛行士はトークセッションの終わりに、コマンダーを務めることになる自身の長期滞在について、「先輩の宇宙飛行士たちがひとつひとつ経験の場を広げてくれた。「きぼう」、「こうのとり」と、日本は世界から信頼されるすばらしい技術がある。先輩宇宙飛行士の活躍および日本の技術に対する信頼があってコマンダーに任命されたと思っている。日本の信頼をもうひとつ高めるために頑張りたい」と抱負を語りました。
野口宇宙飛行士は、宇宙飛行という経験がもたらした人生観の変化について、「宇宙で地球を目の前にして、目に見える形で資源に限りがあるということを実感し、地球を大切に守らなければならないと強く思った」と、地球の儚さや命の尊さを感じたエピソードを語りました。