国連宇宙空間平和利用委員会(Committee on the Peaceful Uses of Outer Space: COPUOS)創設50周年および有人宇宙飛行50周年を祝し、6月上旬、COPUOS50周年記念会合がオーストリアのウィーン国際センターにて開催され、向井宇宙飛行士と野口宇宙飛行士が、それぞれJAXA特任参与、宇宙探検家協会(ASE)代表という立場を兼ねて出席しました。
COPUOSは、宇宙開発の法的枠組みの策定や、宇宙空間の平和利用を確保する重要な役割を果たす組織であり、今回の記念会合には世界79の国々が参加しました。
同会合期間中の6月2日には、ウィーン市庁舎において「宇宙飛行士パネル(公開討論会)」が開催され、一般聴衆を含む約200名が参加しました。元JAXA宇宙飛行士で、現在、国連事務局宇宙応用課長在職中の土井隆雄氏が司会進行を務めた本討論会に、野口宇宙飛行士は世界各国の宇宙飛行士と共に出席しました。また、各国の宇宙飛行士と共にパネリストとして登場した向井宇宙飛行士は「有人宇宙探査は多文化の中で行われており、我々がその違いや類似性を理解しあうことで、地球規模での連携強化に繋がっていく」という意見を述べました。
さらに同日開催されたレセプション会合の場でも、向井、野口両宇宙飛行士は、自身の宇宙滞在経験の紹介に加え、新たに本委員会次期議長選出が合意された堀川康JAXA技術参与の宇宙開発における実績を紹介しました。
また、10日間にわたり開催された本委員会では、軌道上のISSクルーからのCOPUOSの業績に対するビデオメッセージや古川宇宙飛行士紹介映像の上映、有人宇宙開発やISS紹介のパネル等も展示されました。