油井、大西、金井宇宙飛行士候補者は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)を拠点として、国際宇宙ステーション(ISS)のシステムに関わる訓練や、T-38ジェット練習機での飛行訓練、語学訓練を継続しています。
10月下旬には、施設現地研修の一環で、他の宇宙飛行士候補者(AStronaut CANdidate: ASCAN)メンバーとともに、筑波宇宙センター(TKSC)を訪れました。
TKSCでは、「きぼう」日本実験棟や宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)に関わる講義が中心に行われ、ASCANメンバーは「きぼう」のシステム機器や実験装置、「こうのとり」の構成などについて理解を深めました。
講義の他に、シミュレータを用いて、「きぼう」ロボットアームを操作して船外実験プラットフォームの実験装置を移設する作業や、船内実験室からエアロックを通して実験装置を船外に搬出する作業の実技も行いました。
また、油井、大西、金井宇宙飛行士候補者以外のASCANメンバーは、初めてJAXAを訪れたということもあり、ASCANメンバーに対してJAXAの事業や今後の計画が紹介され、ISSにおける将来のJAXAの有人宇宙活動や、回収機能付宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle-R: HTV-R)について活発に質問が寄せられました。また、ASCANメンバーは、「きぼう」運用管制室や、「きぼう」に関わる船外活動の手順開発および船外活動訓練に使用された直径16m、深さ10mの無重量環境試験棟のプール、宇宙飛行士の選抜試験にも使用された閉鎖環境施設などを見学して回りました。