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JAXA宇宙飛行士活動レポート 2010年8月

宇宙飛行士候補者訓練

最終更新日:2010年9月28日

油井、大西、金井宇宙飛行士候補者は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)を中心に米国での宇宙飛行士候補者訓練を継続しています。

3人は、各々のスケジュールに沿って国際宇宙ステーション(ISS)のシステムと、船外活動に重点を置き訓練を実施しました。

油井宇宙飛行士候補者は、ISSの熱制御システムの構成や生命維持システムのメンテナンス方法について学んだほか、これまでの訓練で得た姿勢制御システムの知識を確認するための試験を行いました。そのほかに、ISSのシステムに異常が発生した際の対応手順や、緊急事態発生時の対処方法の基本的な考え方を学びました。また、宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)などの補給機がISSにドッキングする際にISS長期滞在クルーが行う作業について講義を受けたほか、シミュレーションによる実習を行いました。船外活動に関わる訓練では、無重量環境訓練施設(Neutral Buoyancy Laboratory: NBL)のプールを使用した船外活動訓練のほか、「クエスト」(エアロック)のモックアップ(実物大の訓練施設)を使用してキャンプアウトの手順を確認しました。


写真:NBLで船外活動訓練を行う大西宇宙飛行士候補者

NBLで船外活動訓練を行う大西宇宙飛行士候補者(出典:JAXA/NASA)

大西宇宙飛行士候補者は、船外活動に関わる訓練を中心に行い、訓練用の船外活動ユニット(Extravehicular Mobility Unit: EMU)を着用して初めてNBLのプールで船外活動訓練を行ったほか、EMUの生命維持システムとセルフレスキュー用推進装置(Simplified Aid For EVA Rescue: SAFER)の概要や使い方、エアロックの概要や機器の使用方法について学びました。

金井宇宙飛行士候補者は、ISSのモックアップを使用して、ISS船内でのケーブル接続方法など、電力システムに関わる訓練を行ったほか、ISSの生活設備について学びました。そのほかに、太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)の操作方法や熱制御システムの概要について講義を受けました。また、地球観測の基礎を学ぶ目的で、ニューメキシコ州で行われた地質学の実地研修に参加しました。

3人は、ISS長期滞在を経験した宇宙飛行士から、長期滞在中に重要となるリーダシップやフォロワーシップについての講義も受けました。また、T-38ジェット練習機での飛行訓練と語学訓練も継続しています。

 
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