油井、大西、金井宇宙飛行士候補者は、米国での宇宙飛行士候補者訓練を継続しています。
3人は、各々のスケジュールに沿って国際宇宙ステーション(ISS)のシステムと、船外活動に関わる訓練を中心に実施しました。
油井宇宙飛行士候補者は、船外活動ユニット(Extravehicular Mobility Unit: EMU)のフィットチェックの一環で、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にある無重量環境訓練施設(Neutral Buoyancy Laboratory: NBL)のプールを使用して、船外活動の作業を模擬しました。
大西宇宙飛行士候補者は、ISSでの火災や急減圧、電力系統の異常を想定した対処訓練のほか、ISSのモックアップ(実物大の訓練施設)を使用して、緊急時の対応手順の確認や各機器の搭載場所の確認を行いました。大西宇宙飛行士候補者は、6月で宇宙飛行士候補者(AStronaut CANdidate: ASCAN)としてのISS訓練を終えました。
金井宇宙飛行士候補者は、講義やモックアップを使用した訓練を通して、ISSのシステムや機器の操作について理解を深めました。
3人は、T-38ジェット練習機での飛行訓練や、語学訓練も継続しています。
そのほか、3人はASCANメンバーとともにNASA施設現地研修の一環で、NASAケネディ宇宙センター(KSC)とステニス宇宙センターおよびミシュー組立工場を訪れました。
KSCでは、射場や管制室のほか、宇宙ステーション整備施設(Space Station Processing Facility: SSPF)、スペースシャトル組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)、オービタ整備施設(Orbiter Processing Facility: OPF)を見学しました。ステニス宇宙センターでは、エンジンの試験場を見学し、ミシュー組立工場では、スペースシャトルの外部燃料タンク(External Tank: ET)の組み立ての様子を見学しました。NASAの宇宙開発を支える現場を目の当たりにし、そこで作業する人々の様子を肌身で感じました。
また、油井、大西両宇宙飛行士候補者は、地球観測の基礎を学ぶ目的で、ニューメキシコ州で行われた地質学の実地研修に参加しました。断層の観察や重力測定による地層調査、岩石の分析などを通して、地質学の知識を深めました。