JAXA宇宙飛行士活動レポート 2010年1月
最終更新日:2010年2月25日
JAXA宇宙飛行士の2010年1月の活動状況についてご紹介します。
ISS長期滞在中の野口宇宙飛行士の活動については、JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在ページをご覧ください。
宇宙飛行士候補者訓練
油井、大西、金井宇宙飛行士候補者は、米国での宇宙飛行士候補者訓練を継続しています。
今月からは、T-38ジェット練習機での飛行訓練が開始されました。NASAジョンソン宇宙センター(JSC)の近隣にあるエリントン空港にて、T-38ジェット練習機の操縦方法などについての講義を受けた後、実際に飛行訓練を行いました。T-38ジェット練習機での飛行訓練については、宇宙飛行士に必要な資質を身に付ける訓練として、今後も継続して行われます。
また、JSCでは、スペースシャトルに関する講義やシミュレーションを実施し、クルーの操作や協調運用の重要性について理解を深めました。
その他、アリゾナ州のヒラベンドで地質学の実地研修を行いました。
T-38ジェット練習機に搭乗する油井(左)、大西(中央)、金井(右)宇宙飛行士候補者
STS-131ミッションに向けた訓練
ISSからの分離手順を確認する山崎宇宙飛行士(左)(提供:NASA)
山崎宇宙飛行士は、STS-131ミッションに向けて、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で訓練を行っています。
山崎宇宙飛行士らSTS-131ミッションクルーは、スペースシャトルや国際宇宙ステーション(ISS)のモックアップ(実物大の訓練施設)を使用して、各飛行日ごとのシミュレーションを行い、スペースシャトルをISSにドッキングさせる際の手順や、分離させる際の手順などを確認する訓練を行いました。
SSRMSの操作訓練を行う山崎宇宙飛行士(提供:NASA)
また、STS-131ミッションでロボットアームの操作を担当する山崎宇宙飛行士は、ステファニー・ウィルソン宇宙飛行士とともに、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)を使って多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Module: MPLM)をISSに結合させる際の操作訓練も実施しました。
- STS-131ミッション
ISS長期滞在に向けた訓練
船外活動機器を確認する古川宇宙飛行士
国際宇宙ステーション(ISS)の第28次/第29次長期滞在クルーである古川宇宙飛行士は、ISS長期滞在に向けて訓練を行っています。
古川宇宙飛行士は、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、ソユーズ宇宙船に関わる訓練を行いました。
また、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)では、ISSのシステムや、船外活動で使用する機器の操作方法について学んだほか、トレッドミル・自転車エルゴメータなどの運動機器や、医療機器に関わる訓練を行いました。
- 古川聡宇宙飛行士
- JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在
若田宇宙飛行士、タイを訪問
タイ国立科学博物館での講演の様子
若田宇宙飛行士は、タイを訪問し、スペースシャトルに搭載して宇宙を飛行した公式飛行記念品をシリントン王女へ返還しました。
また、バンコクで開催された第16回アジア太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF-16)に参加し、長期滞在ミッションの報告や日本が開発した宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)の紹介などを行いました。
その他、タイ国立科学博物館と、バンコク日本人学校にて講演を行い、長期滞在ミッションについて映像を交えながら解説しました。バンコク日本人学校では、対象が小学6年生であったことから、「自分の夢を見つけて、その夢を掴むには何をしたら良いか、何から始めたら良いか、具体的に考えて行動すれば、必ず夢は実現します」と卒業を間近に控えた児童たちへ、力強くエールを送りました。
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