JAXA宇宙飛行士活動レポート 2007年4月
最終更新日:2007年5月22日
JAXA宇宙飛行士の2007年4月の活動状況についてご紹介します。
ロボットアームシステム(MSS)運用訓練
星出宇宙飛行士はカナダ宇宙庁(CSA)にて、国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームシステム(Mobile Servicing System: MSS)に関わる訓練を行いました。
星出宇宙飛行士は、2006年12月にもCAPCOM用MSS運用訓練を5日間にわたり受けていますが、今回の訓練では、1Jミッション(STS-124ミッション)で使用するMSSの操作に関わる基本的な技能を習得しました。約2週間にわたる訓練では、講義とシミュレータを使用した訓練が行われました。今回習得した技能を元に、今後NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で引き続き1Jミッションのための訓練を行う予定です。
バックアップドライブシステム(BDS)の手順書(ODF)検証試験
NASAエンジニアとともに手順書を検証する若田宇宙飛行士
若田宇宙飛行士は、筑波宇宙センター(TKSC)にて、「きぼう」ロボットアームのバックアップドライブシステム(Back up Drive System: BDS)の設置作業に関わる手順書(Operations Data File: ODF)検証試験に参加しました。
BDSとは、「きぼう」ロボットアームの運用を行うロボットアーム操作卓に不具合が発生しても、ロボットアームを安全に運用することができるように支援するシステムで、船内実験室内のロボットアーム操作卓脇に常設されます。
今回の試験は、船内実験室トレーナ(実物大の訓練設備)を使用して行われ、若田宇宙飛行士はBDSの設置作業をODFに沿って実施し、ODFの手順・記述に間違いがないか、作業し易い手順であるかなどについて確認を行いました。
野口宇宙飛行士、講演会
講演を行う野口宇宙飛行士
野口宇宙飛行士は、岩手県花巻市にて「宇宙日記~ディスカバリー号の15日間」と題し、講演会を行いました。会場となった花巻市文化会館大ホールには約900名の方々が来場しました。
ブルースーツ姿で登場した野口宇宙飛行士は、講演を行うきっかけとなった、宮沢賢治氏(岩手県出身)の作品「銀河鉄道の夜」の原稿の精密レプリカをSTS-114ミッションで携行した話や、ビデオでSTS-114ミッションでの活動やスペースシャトルから見た地球の姿などを紹介しました。野口宇宙飛行士は「宇宙から見た地球はとても美しかった。きれいな自然を次世代へ残したいと強く感じた。」と宇宙で感じたことを振り返り、思いを伝えました。講演後の質問コーナでは、子供たちから「宇宙飛行士になる秘訣は」「地球を見て考えたことは」などの質問が寄せられました。
山崎宇宙飛行士、NASAの展示イベント参加
イベントに参加した山崎宇宙飛行士
山崎宇宙飛行士は、米国ヒューストンで開催されたカーレース「2007 Grand Prix of Houston」でNASAが行った展示イベントに参加しました。
展示イベントでは、スペースシャトルのタイヤや宇宙服の展示、カーレース産業へNASAがどのように貢献しているかなどの展示が行われ、山崎宇宙飛行士はイベントで行われたサイン会に参加しました。
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