JAXA宇宙飛行士活動レポート 2006年2月
JAXA宇宙飛行士の2006年2月の活動状況についてご紹介します。 「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)訓練
山崎宇宙飛行士は、カナダ宇宙庁(CSA)にて約2週間にわたり、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)訓練を行いました。 今回行った訓練の内容は、国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在クルーや、ISS組立ミッションでカナダアーム2の操作を担当する宇宙飛行士が受ける訓練と同じものです。この訓練では、カナダアーム2とモービルベースシステム(MBS)の運用訓練が行われました。山崎宇宙飛行士は、カナダアーム2単体での運用訓練、カナダアーム2でのペイロード把持作業、およびペイロードを把持した状態での不具合対応を含む運用訓練を、シミュレータや講義を通して行いました。
野外リーダシップ(NOLS)訓練
若田宇宙飛行士は、米国ワイオミング州の山中にて、ISSの搭乗員候補者、インストラクタと共に、野外リーダシップ(National Outdoor Leadership School: NOLS)訓練を行いました。訓練は、衣類、食料、道具などには制限があるという宇宙飛行に良く似た状況で、約2週間グループで生活を共にし、実施されました。毎日リーダを交代し、実際に宇宙へ飛行するときに必要となるリーダシップやチームワーク等について学ぶことを目的としています。 今回の訓練は、雪山の中で摂氏マイナス29度から摂氏マイナス7度という環境の中行われました。山中を移動する際は、リュックを背負い、そりを引き、クロスカントリースキーを履いて移動しました。キャンプ地でのシェルタの建造や、山中に埋められた物資の捜索等の野外生活を通して、参加したメンバは、リーダに求められる技量やチームワークについて学びました。 「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練
星出宇宙飛行士は、筑波宇宙センター(TKSC)で行われた「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練に参加しました。この訓練は、「きぼう」シミュレータを使用し、「きぼう」の軌道上での実運用を模擬します。 今回の訓練は、定常運用に加え、日本が開発した実験装置である細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)と、画像取得処理装置(Image Processing Unit: IPU)の起動を行う運用を想定して行われました。「きぼう」に不具合も発生させ、対処方法の検討や運用スケジュールの再設定などが行われる中、星出宇宙飛行士は、宇宙飛行士と地上局間の交信担当役を果たしました。 「きぼう」ロボットアーム操作訓練
古川宇宙飛行士は、TKSCにて、「きぼう」日本実験棟のシステム運用訓練の一環として「きぼう」ロボットアーム操作訓練を行いました。以前にも「きぼう」ロボットアームの操作訓練を行っており、今回は、更なる技量向上を目的として、インストラクタの指導の下、シミュレータを使用し操作訓練を行ないました。 最終更新日:2006年3月28日
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