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JAXAの宇宙飛行士

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2005年10月

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JAXA宇宙飛行士の2005年10月の活動状況についてご紹介します。

第6回船外活動手順開発試験

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試験中の若田宇宙飛行士(右)とウルフ宇宙飛行士(左) 記者会見を行う若田宇宙飛行士(左)とウルフ宇宙飛行士(右)

若田宇宙飛行士は、NASAのデイビッド・ウルフ宇宙飛行士と共に、筑波宇宙センターの無重量環境試験棟で行われた第6回船外活動手順開発試験に参加しました。この試験は、水中用宇宙服を着用して水の浮力で無重量環境を模擬し、船外活動による組立手順や宇宙飛行士の移動方法、作業にかかる時間などの確認を行い、より効率の良い組立手順を確立することを目的としています。

今回の試験では、「きぼう」日本実験棟の船内実験室と船外実験プラットフォームの軌道上組立手順について、ふたりで実際の手順に沿って組み立て作業を行い、連携作業や作業時間の確認を行いました。また、宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)の曝露パレットに模擬バッテリを搭載し、異常時を想定して船外活動によってそれを取り外すことができることを確認しました。

きぼうの組立手順とHTVに関する船外活動の設計を、実際に宇宙服を着てプールの中で確認しました。きぼう、それからHTVの船外活動の設計は、非常に順調に進んできていると感じました。このような船外活動の検証試験は宇宙飛行士側から見ると非常に良い訓練の機会です。このような機会を活用してきぼう、HTVの打上げ成功に貢献できるように努めていきたいです。

「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練

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TKSCから参加した土井宇宙飛行士

「きぼう」日本実験棟の運用に関わるフライトディレクタ、フライトコントローラ達を中心に、「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練が行われました。この訓練は、筑波宇宙センター(TKSC)にある「きぼう」運用管制システムとNASAジョンソン宇宙センター(JSC)に設置しているISS/「きぼう」シミュレータ、JSCのISS管制設備を接続して各種データ伝送を行い実施される訓練です。

日本人宇宙飛行士は、TKSC側から宇宙飛行士と地上局の間で、円滑かつ正確に情報を伝達する役割を担う搭乗員/地上局間交信担当(CAPCOM)として土井宇宙飛行士が、JSC側から宇宙飛行士役として山崎宇宙飛行士が参加しました。また、JSC側から星出宇宙飛行士が搭乗員/地上局間交信担当(CAPCOM)の運用に立ち会いました。

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ISS/「きぼう」シミュレータ内の山崎宇宙飛行士(右) 搭乗員/地上局間交信担当の運用に立ち会った星出宇宙飛行士

今回のシミュレーションでは、主に「きぼう」日本実験棟の船内保管室の起動作業を実施しました。タイムラインに従って、船内保管室の各機器の起動や、船内保管室の中から広報イベントなどが行われ、本番さながらの訓練でした。また、シミュレーション中に不具合を発生させ、その問題についての対処方法の検討や運用スケジュールの再設計などのシミュレーションを行い、訓練の目的は達成されました。

「きぼう」の運用に向けて、フライトディレクタ、フライトコントローラの準備は順調に進んでいます。今後もJAXA内で、またはNASAとつないで、本番を想定した「きぼう」に関わる運用シミュレーション訓練を行っていきます。

ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)候補者訓練

古川、星出、山崎宇宙飛行士は、10月も引き続きスペースシャトルのミッションスペシャリスト候補者訓練を行いました。スペースシャトルシステム訓練やISS訓練、T-38ジェット練習機操縦訓練などを実施しました。

スペースシャトルシステム訓練

スペースシャトルのシステムに関する講義のほかに、シミュレータを使用した不具合が発生したときの対応訓練(マルファンクション訓練)や、スペースシャトルの各サブシステムの最終評価試験が引き続き行われています。また、チームに分かれて必要なタスクを行うという運用訓練では、各サブシステムの知識をもとに運用し、クルー間、及びクルーとミッション管制センター間でコミュニケーションをとり、不具合への対応や運用作業の分担、タスクの優先度判断などを短い時間の中で行っていき、より高い運用能力が求められる訓練が行われています。

ISS訓練

国際宇宙ステーション(ISS)の熱制御システム、環境制御システム、姿勢制御システム、Photo/TVシステム、ロボティクス/機構系システム、在庫管理システムなどのオペレータレベルの各サブシステムに関する講義、実技の訓練を行いました。また、各サブシステムごとの最終評価試験が順次行われています。


最終更新日:2005年11月21日

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