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JAXAの宇宙飛行士

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2005年9月

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JAXA宇宙飛行士の2005年9月の活動状況についてご紹介します。

ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)候補者訓練

古川、星出、山崎宇宙飛行士は、9月も引き続きスペースシャトルのミッションスペシャリスト候補者訓練を行いました。スペースシャトルシステム訓練やISS訓練、T-38ジェット練習機操縦訓練のほかに、長期滞在準備訓練の一環として野外リーダシップ訓練(National Outdoor Leadership School: NOLS)を実施しました。

スペースシャトルシステム訓練

スペースシャトルのシステムに関する講義のほかに、シミュレータを使用した不具合が発生したときの対応訓練(マルファンクション訓練)、チームに分かれて必要なタスクを行うというシミュレータを使用した運用訓練を継続して実施しました。また、スペースシャトルの各サブシステムの最終評価試験も引き続き行われています。

ISS訓練

国際宇宙ステーション(ISS)の電力、医学運用関連システム、熱制御システムなどのオペレータレベルの各サブシステムに関する講義、実技の訓練を行いました。また、各サブシステムごとの最終評価試験が順次行われています。

長期滞在準備訓練

3人は、長期滞在準備訓練の一環として実施された野外リーダシップ訓練(NOLS)に参加しました。この訓練は、同じメンバと仕事、生活を共にし、衣類、食料の種類、道具などには制限があるという宇宙飛行に良く似た状況下で実施され、リーダシップやチームワークについて学ぶことを目的としています。

飛行士候補者やNASAの宇宙飛行士、インストラクタを含む22人がこの訓練に参加し、2チームに分かれて実施されました。ロッキー山中の標高2,900m地点からスタートし、MS候補者達は食べ物などが詰め込まれた20kg以上のバックパックを背負い、9日間に亘って数十km、ロッキー山中をハイキングしました。訓練中、チーム内で1日ごとにリーダを交代し、メンバの疲労度、天候など状況が刻々と変わる中で、リーダはメンバの希望を聴き、チームを指揮し、求められる技量やチームワークについて学びました。

ワイオミング州の山中で行われた長期滞在準備訓練で学んだことは、宇宙飛行、特に長期宇宙滞在時の活動にも通じ、一緒に参加した飛行経験のある飛行士からも類似点を聞くことができ、参考になりました。ゴミを極力削減するために、松葉や石など をトイレットペーパ代わりに使う方法も学びましたが(笑)、同じ釜の飯を食ってお 互いをよりよく知ることで飛行士候補者を含む参加者のチームワークもより高められたと思います。ハリケーン・リタがヒューストンを直撃するという情報から期間が一 日短くなってしまいましたが、それもひとつの「マルファンクション」として、チー ムで対処することができました。

愛・地球博「宇宙、地球、そして未来 -世界が注目する日本の宇宙開発-」

愛・地球博にてモリゾー・キッコロメッセ、ファイナルイベントとして、9月17日から9月25日までの間、「宇宙、地球、そして未来 -世界が注目する日本の宇宙開発-」が開催されました。期間中に、向井宇宙飛行士、野口宇宙飛行士はイベントに参加し、それぞれのイベントには約300人の方々が来場ました。

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オープニングにヒューストンから登場した野口宇宙飛行士

9月17日に行われたオープニングイベント「野口宇宙飛行士と話そう!」では、野口宇宙飛行士が米国のヒューストンからテレビ電話で登場すると会場は一斉に歓声があがり、とても盛り上がりました。また、会場に詰め掛けた方々からは多くの質問が寄せられました。オープニングイベントで、野口宇宙飛行士が見守る中、スペースシャトル「ディスカバリー号」に持ち込んだ愛・地球博バナーの返還が行われ、オープニングイベント終了後にSTS-114ミッションのコーナに、愛・地球博バナーと野口宇宙飛行士がディスカバリー号から撮影した名古屋周辺の写真が展示されました。

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トークイベントを行う向井宇宙飛行士

9月24日には、来場された方々と向井宇宙飛行士による「仕事場は宇宙」をテーマにしたトークイベントが開催されました。向井宇宙飛行士は、宇宙での仕事や生活等に関して説明を行いました。その後、会場から「どうして宇宙飛行士になりたいと思ったのですか?」、「宇宙メダカは地球に帰ってきてからどうなりましたか?」など多くの質問が寄せられ、「宇宙へ行きたいです。」と発言した子供に対しては、「一緒に行こう。」と答えるなど、和やかな雰囲気の中、トークイベントは進められました。イベント終了後には、握手、サイン、記念撮影などを行い、来場された方々と交流を深めました。

第22回四国ブロック大会新居浜大会記念講演

毛利宇宙飛行士は、9月10日、愛媛県新居浜市の新居浜市民文化センターにて行われた全国商工会議所青年部連合会主催の第22回四国ブロック大会新居浜大会に参加し、「果てしない宇宙の中で思うこと」と題した講演を行いました。当日、会場には子供を中心に約1,200人の方々が来場されました。

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質問に答える毛利宇宙飛行士

講演の冒頭で、毛利宇宙飛行士は、宇宙食や宇宙での人の身体の変化などについて説明を行いました。また、宇宙開発の過程で開発され、地球上での生活に役立っている物なども紹介されました。会場に詰め掛けた子供たちからは、多くの質問が寄せられ、毛利宇宙飛行士はひとつひとつ丁寧に答えていきました。子供たちが将来に向け様々な夢を描くいい機会と成りました。


最終更新日:2005年10月20日

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