| 6月の主な訓練 |
古川、星出、角野宇宙飛行士候補者は、航法・誘導・制御や通信工学といった航空宇宙工学の講義を受けたり、筑波宇宙センターの施設ツアー、技術実習、水泳技術実習を行いました。また、7月にロシアで水上サバイバル技術訓練を行うため、6月の後半はロシア語の講義を集中的に受けました。
今回は、筑波宇宙センターの施設ツアー、技術実習、水泳技術実習についてご紹介します。
| 筑波宇宙センターの施設ツアー |
3人の宇宙飛行士候補者は、研究開発棟や人工衛星の追跡管制設備、真空振動試験設備、宇宙用電池等の部品開発施設、技術試験衛星VII型「おりひめ・ひこぼし」の運用管制室などの、今までに受けてきた講義に関連した筑波宇宙センターの施設と実際の衛星運用の様子を見学しました。
| | | |
研究開発棟 | 中央追跡管制所 | 宇宙ネットワーク実験設備 |
| | | |
電池評価試験設備 | 技術試験衛星VII型「おりひめ・ひこぼし」運用管制室 |
| 技術実習(ガイガーカウンターの製作) |
3人の宇宙飛行士候補者は、今までに電気・電子工学概論の講義を受けてきましたが、そのまとめとしてガイガーカウンターの製作実習を行いました。
ガイガーカウンターとは放射線の数を計測する装置で、放射線を検知するとブザーが鳴ったりメータが振れたりします。 3人は、工具の取り扱いを学んだ後、電子部品からなる市販のキットを組み立てました。最初は慣れない手つきで行っていたはんだ付けも、時間がたつにつれ上達していきました。
| | | | |
古川宇宙飛行士候補者 | 星出宙飛行士候補者 | 角野宇宙飛行士候補者 | 動作確認 | 講師とともに |
| 水泳技術実習 |
これは、基礎訓練中に宇宙飛行士として最低限必要とされる水泳技術を確認するための実習で、水着での平泳ぎ、背泳ぎと横泳ぎを各25m、フライトスーツとテニスシューズを着用して、平泳ぎまたは横泳ぎを75
m、仰向けで浮いた状態で10分間その後に立ち泳ぎを10分間行いました。 3人とも日頃から体力トレーニングを続けているので、全ての課題を難なくクリアしました。
| | | |
古川宇宙飛行士候補者 |
星出宇宙飛行士候補者 |
角野宇宙飛行士候補者 | 訓練後の3人 |
水泳技術訓練を終えた宇宙飛行士候補者の感想
古川宇宙飛行士候補者 | 練習だけで済むことを祈っています。 |
星出宇宙飛行士候補者 | 服を着て、泳ぐというのは初めての経験です。
これは緊急時に何かあったとき、生き残るために本当に大事なことで、初めての体験で面白く、ちょっと疲れましたけど、楽しくやることが出来ました。 |
角野宇宙飛行士候補者 | フライトスーツを着たら、思ったよりすごく抵抗が激しくて、泳ぐのにかなり疲れました。
ただ、思ったより体が浮くので、その分本当に水着とは全然違う感覚で、訓練やって良かったなと思っています。 |
月刊基礎訓練レポート7月分は8月初旬に掲載予定です。お楽しみに!
最終更新日:1999年 6月29日
|