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JAXA宇宙飛行士活動レポート

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2012年2月

最終更新日:2012年3月29日

JAXA宇宙飛行士の2012年2月の活動状況についてご紹介します。

星出宇宙飛行士、日本とロシアでISS長期滞在に向けた訓練を実施


写真:「きぼう」ロボットアームの関節部の交換作業について確認する星出宇宙飛行士ら

「きぼう」ロボットアームの関節部の交換作業について確認する星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA)


写真:ロボットアームの運用を模擬した訓練を行う星出宇宙飛行士ら

ロボットアームの運用を模擬した訓練を行う星出宇宙飛行士ら(出典:JAXA)

国際宇宙ステーション(ISS)の第32次/第33次長期滞在クルーである星出宇宙飛行士は、2月上旬に筑波宇宙センターで、また2月中旬から下旬にかけてロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)で訓練を行いました。

筑波宇宙センターでは、「きぼう」日本実験棟の各サブシステムについて復習したほか、「きぼう」ロボットアームの関節の交換作業や、小型衛星放出機構を「きぼう」のエアロックから搬出する際のエアロック操作、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)に関する軌道上での作業の確認などを行いました。

また、「きぼう」に搭載されている実験装置の操作方法を再確認し、ISS滞在中に実施が予定されている科学実験や医学実験に関わる訓練なども行いました。

その他にも、同時期に筑波宇宙センターで訓練を行っていたクリストファー・ハッドフィールド宇宙飛行士(カナダ宇宙庁(CSA))、トーマス・マーシュバーン宇宙飛行士(NASA)とともに、「きぼう」運用管制チームとロボットアームの運用を模擬する合同訓練を行い、管制チームとの連携を強化しました。


写真:GCTCでの訓練のひとこま

GCTCでの訓練のひとこま(出典:JAXA/GCTC)

ロシアでは、ソユーズ宇宙船とロシアモジュールに関して、これまでに学んだ知識・技術の再確認に加え、ソユーズ宇宙船で飛行する間やISSに滞在する間の、さまざまな状況を想定したシミュレーション訓練を行いました。

ロシアモジュールについては、火災や急減圧を想定した訓練を行いました。火災発生を想定したシミュレーション訓練では、消火活動が成功しなかった場合を想定し、ガスマスクを装着した状態でソコル与圧服に着替え、ソユーズ宇宙船でISSから分離して緊急帰還することになった場合の手順を確認しました。

ソユーズ宇宙船については、打上げ後に機器/推進モジュールから機器の冷却に使用している窒素ガスが漏れたことを想定し、緊急帰還する訓練を行いました。エンジンの故障など、幾重にも異常が発生する中で、安全に帰還するための対応手順を確認しました。

その他にも、ISSでロシアの宇宙飛行士が実施する船外活動時の支援作業について復習しました。

星出彰彦宇宙飛行士


打上げまで半年を切り、訓練ではこれまで学んだことを復習し技量の維持・向上に努めるとともに、自分たちが実施する予定の実験操作や、軌道上で取得する医学データと比較するための地上でのデータ取得を行っています。

クルー間だけでなく、地上の管制チームとの連携も強化しつつ、淡々と準備を進めています。

「きぼう」に「戻る」のを楽しみにしています!

若田宇宙飛行士、ロシアでISS長期滞在に向けた訓練を実施

国際宇宙ステーション(ISS)の第38次/第39次長期滞在クルーである若田宇宙飛行士は、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、ソユーズ宇宙船やISSのロシアモジュールに関わる訓練に加えて、野外でのサバイバル訓練を実施しました。


写真:ソユーズ宇宙船のISSへのランデブ訓練を行う若田宇宙飛行士

ソユーズ宇宙船のISSへのランデブ訓練を行う若田宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)


写真:サバイバル訓練に参加する若田宇宙飛行士ら

サバイバル訓練に参加する若田宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)

ソユーズ宇宙船については、主に運動制御・航法システムに関わる訓練を実施しました。講義やシミュレータを使用した実習を通して、打上げ後、初期軌道に投入されてからドッキングに至るまでの各フェーズにおける宇宙船の操作について理解を深めたほか、通常の姿勢確立に使用する赤外線センサが故障した状況下で、制御パネルに表示される情報と船外の様子を映し出すペリスコープの映像から情報を得て姿勢を確立する手順など、システムのトラブルへの対応方法も確認しました。帰還時の運用についても訓練を行い、ソユーズ宇宙船の各システムの運用操作や稼働状況の監視などの手順を確認しました。

2月13日から15日にかけては、雪が積もる野外で、ロシアのミハイル・チューリン宇宙飛行士、NASAのリチャード・マストラキオ宇宙飛行士とともに、サバイバル訓練を行いました。


写真:サバイバル訓練中の若田宇宙飛行士

サバイバル訓練中の若田宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)

この訓練は、打上げ時や帰還時に、何らかの異常により想定しない場所に不時着した場合に、救助部隊がクルーを捜索するのに2、3日要する可能性があるため、冬季の厳しい環境の中でも生還できるよう、必要なサバイバル技術を身につけるためのものです。

事前に、ソユーズ宇宙船内でソコル宇宙服から防寒服に着替える手順や、ソユーズ宇宙船に搭載されているサバイバルキットの使用方法、シェルタの設営方法、火の起こし方などの実習に加え、安全に関わる講義も受けた上でサバイバル訓練に臨みました。

若田宇宙飛行士ら3名の宇宙飛行士は、お互いに協力し合いながら、-33℃から-8℃の間で気温が推移する厳しい環境の中で、不時着してから救助隊と合流するまでを想定して、野外および訓練施設で2泊3日を過ごしながら訓練を修了しました。

若田光一宇宙飛行士

野口宇宙飛行士、種子島宇宙センターで「こうのとり」に関わる試験に参加


写真:FCITに参加する野口宇宙飛行士

FCITに参加する野口宇宙飛行士(出典:JAXA)

野口宇宙飛行士は2月中旬、種子島宇宙センターを訪れ、宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)のフライト・クルー・インターフェース・テスト(Flight Crew Interface Test: FCIT)に参加しました。

FCITとは、訓練や宇宙での活動経験を持つ宇宙飛行士の観点から、実際に打ち上げられる機器などが軌道上でも問題なく運用できることを確認するための試験です。

2月16日から17日にかけて行われた今回のFCITで、野口宇宙飛行士は、NASAやJAXAのエンジニアとともに、「こうのとり」3号機の補給キャリア与圧部に関して、実際に軌道上で使用する工具の使用方法や、アクセス性を確認しました。また、機器や与圧部内各所に貼られているマーク・ラベル位置の目視確認や、クルーが触っても怪我をするような鋭い角がないかどうか実際に手で触れながら確かめる作業を行い、宇宙飛行士の観点から、クルーの軌道上運用に問題が無いことを確認しました。

また、このFCITに先立ち、種子島宇宙センターで「こうのとり」3号機打上げに向けての準備作業に励むJAXA内外の技術者達を激励し、打上げ成功を祈願しました。

油井宇宙飛行士、ロシア語没入訓練を継続


写真:滞在先でロシア語の訓練を受ける油井宇宙飛行士

滞在先でロシア語の訓練を受ける油井宇宙飛行士(出典:JAXA)

油井宇宙飛行士は、1月に引き続きロシアに滞在し、没入型のロシア語訓練を行いました。

この訓練は、将来の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在時のロシア人クルーとの共同作業に備え、円滑にコミュニケーションが取れるよう、ロシア語だけではなく、ロシア文化を深く知るための訓練です。

油井宇宙飛行士は、ロシアで日常生活を送りながらロシア語を学び、語学学習の他に文化研修として、歴史博物館や美術館を訪れてロシア文化に触れ、ロシアの風習やロシア人の思考などを肌身で感じる環境の中で過ごすことにより、ロシアに対する理解を深めました。


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