| << AAS 2001-2003 index | muse 計画[ 1|2 ] |
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| ■概要と目的 | 国際宇宙ステーション(ISS)および日本の実験モジュール「きぼう」は、人類がはじめて宇宙に持つ恒久的な活動拠点である。そこで行なわれる微小重力科学やライフサイエンス、新素材開発等に関わる諸々の自然科学的・工学的実験や観測は、危機的状況にある地球環境と人類の未来にさまざまな貢献をはたすだろう。 “MUSE計画”の意義は、次の三つの点にある。 第一に、芸術は、太古から今日に至るまで、人間とそれをとりまく環境の根源的関係に根ざし、認識や感覚、感情や記憶、世界観や自然観を支え、表現してきた。宇宙という新たな環境がこうした人間存在の基盤に直接作用し、現実感(リアリティ)を変容させずにはおかない以上、宇宙環境においても、芸術活動の可能性や意義が考えられねばならない。 第二に、これまでの芸術は、地球環境固有の条件によって規定されてきた。地上とはまったく異なる宇宙環境での芸術の可能性を研究することは、芸術そのものの概念と機能を問い直し、既存の表現形式の解体と再編、融合と拡大を導くだろう。それはまた人間存在の本質を新たな角度から検証することにもつながる。こうしたフィードバックは、宇宙への芸術的アプローチが持つ根本的な意義の一つにほかならない。 第三に、そうした研究プロセスは、必然的に従来の文化的枠組みを越えて、芸術と諸科学、異質な知と感性の交流を触発し、新たな創造活動の領域形成を促進すると思われる。それは、宇宙時代における新しい文化の着床点を準備するだろう。
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| ■研究の条件 | 本研究は、内容と目的においてこれまでの芸術研究・人文社会的研究では例を見ないものである。そのことはまた、研究や実験を進めるための研究環境そのものがまったく未整備であることを意味する。 [1]宇宙飛行士との緊密なコミュニケーション
[2]研究プランおよび研究成果物の位置づけ
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