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8月30日、有楽町マリオンヒューリックホール東京(東京都千代田区)にて、「きぼう」完成・「こうのとり」打ち上げ10周年記念イベント ~近未来宇宙予測カイギ~が開催されました。
オープニングは、星出彰彦宇宙飛行士がステージに登場し、10年前の「きぼう」、「こうのとり」との関わりなどのお話で幕を開けました。
さらに、野口聡一宇宙飛行士のビデオメッセージにみなさん大注目でした。
司会のサッシャ氏(ラジオDJ/MC)が登場、主催者、ご来賓の挨拶の後、堀江貴文氏(SNS media&consulting株式会社/ファウンダー)の登壇です。
堀江氏は、14年前、JAXAイベントについての思い出話からスタート。インターステラテクノロジズ株式会社のMOMO3号機、4号機とその次のZEROについて、現在の宇宙ロケットに対する熱い想いに、聴衆のみなさんも釘づけです。
1972年生まれで物心ついたときにはアポロ計画が終わっていて、大人になる頃には月や火星に行けると思っていたとのことです。会場で宇宙に行ったことがある人はいますか?という質問に、二人の宇宙飛行士が手を挙げ、今日は特殊な会場ですねと会場から笑いが起きました。
アメリカの宇宙ベンチャー企業の盛り上がり、日本でロケットベンチャーがなかなか立ち上がらないことにも触れました。日本はロケット開発に必要な特殊鋼をはじめ材料の調達が国内ででき、打ち上げに適した東と南が開けているという、ロケットの開発・打ち上げにこれ以上ない適地が日本であることを強調しました。ぜひ、我が社のロケットエンジンの開発に加わって欲しいという熱い想いを訴えました。
大塚茂夫氏(ナショナルジオグラフィック日本版/編集長)の司会でパネルディスカッション(1)がスタート。田中直樹氏(ココリコ/吉本興業所属)の自己紹介、筒井史哉(JAXA有人宇宙技術部門有人宇宙技術センター長/国際宇宙ステーションプログラムマネージャ)による、国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」日本実験棟のイチオシポイントとして、ISSで最大の実験棟、ユニークな機能としてのロボットアーム、そして「きぼう」でしかできない実験のひとつとして、様々な重力環境でのマウス実験を紹介しました。
竹内芳樹氏(三菱重工業株式会社バリューチェーン本部バリューチェーン技術部技術グループ長)からは、有人施設開発についてシステム設計、プロジェクトマネージメントの苦労についてお話いただきました。
髙橋智氏(筑波大学医学医療系教授/筑波大学医学医療系トランスボーダー医学研究センター長)は、マウス飼育装置は、重力が掛からない状態で育てるという非常に優れた装置であることや、その成果を紹介していただきました。
宇宙への宅配便「こうのとり」と題して、アメリカも真似をする技術が誇らしく、さらに月に向けドッキング技術を取り入れた次の輸送を担う新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)について筒井センター長が紹介しました。
最後に「きぼう」「こうのとり」が皆様に身近なものになり、新しいことが出来る可能性について話し合い、髙橋智氏が良いアイディアをだして欲しいと皆様にお願いしてこのディスカッションの幕を閉じました。
サッシャ氏(ラジオDJ/MC)の司会でパネルディスカッション(2)が始まりました。若田光一(JAXA理事/宇宙飛行士)から色んな宇宙について熱い議論を、という呼びかけから、朴正義氏(株式会社バスキュール代表取締役/クリエイティブディレクター)が取り組んでいる様々な活動と、それを基にしたリアルからリアルな宇宙を楽しめるということを紹介していただきました。
堀江氏には、基調講演に引き続き参加いただき、インターネットの創成期にいまの宇宙ベンチャーが似ていることを、水平分業と垂直分業を例にこれからの宇宙への輸送システムについての示唆に富んだ話題を提供いただきました。
「宇宙を楽しむ」、というエンターテイメントについて、朴氏、堀江氏、若田理事の活発な議論が展開されました。朴氏は2020年春を目標に、ISS内に番組スタジオを設置し、世界初となる宇宙からの双方向番組の配信について発表。さらにインターネットビジネスの黎明期から現在に至る思いもよらない展開になぞらえ、これからの宇宙ビジネスの可能性についても正に「近未来宇宙予測」にふさわしい話題に溢れたディスカッションになりました。
サッシャ氏の司会で矢野幸子インクリメント59/60マネージャ、関川知里「きぼう」フライトディレクタが紹介され登壇。矢野マネージャは夢を実現する仕事と自己紹介しました。関川ディレクタは新しい試みは何でも実験して、宇宙での実験を身近に多くの人に気付いて欲しいこと、さらに9月11日朝6時からの「こうのとり」8号機打ち上げ中継にもご注目下さいと訴えました。
開演前には、『「こうのとり」にかかわるみなさんに応援メッセージをお届けします』のコーナーで、多くの方々にメッセージをご記入いただきました。また、宇宙食・宇宙グッズ販売コーナーでは、「こうのとり」8号機のスペシャルグッズも販売していました。
堀江氏の基調講演はじめ、パネルディスカッションでの活発な議論に、観客のみなさんは興味津々に耳を傾けていました。
まもなく打ち上げとなる「こうのとり」8号機の紹介ビデオが流れ、観客席の興奮も冷めやらぬまま幕を閉じました。
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