ジョンソン宇宙センター NASAステータスレポート #13
2000年2月17日（木）午前6時00分（米国中部標準時間）
2000年2月17日（木）午後9時00分（日本時間）
過去に作成されたものをはるかにしのぐ新しい地図を作るための大量のデータが、絶え間なく高速データレコーダーに流れ込む中、エンデバー号はシャトル・レーダー・トポグラフィー・ミッション（SRTM）の後半に入ります。エンデバー号の燃料と電力を節約する方策は功を奏しており、ミッションの関係者は予定されていた9日間と9時間の観測作業を完了することができるとの確信を深めています。
木曜日（17日）の早朝までに観測予定地域の77％以上、3640万平方マイルが観測されています。これはアジア、南北アメリカ、それにオーストラリアを合わせた面積、もしくは月の表面積の2倍に相当します。そしてこの内2024万平方マイル以上の地域は2回以上観測されています。エンデバー号は、陸地の上空を通過しているときは4万平方マイルの面積のデータを毎分収集します。これはフロリダ州の面積なら90秒で観測できる速さです。
長さ60ｍのマストの先端に取付けられた小型のコールドガス・ジェットの不具合が発生して以来、シャトルの姿勢制御装置の燃料を節約する方策が懸案となっています。この小型ジェットはマストの姿勢を制御するためのものですが、これが使えないので、シャトルの姿勢制御システムのジェットが代わりに使われています。計画されていた観測を完了できるよう、予定よりも多くなる姿勢制御用の燃料消費量を節約する方法がいくつも講じられています。
しかし、観測作業は影響を受けてはいません。科学者達は、SRTMがうまくいっていることを確認するために送られてくるデータで作成した、解像度の低い画像にも大変満足しています。SRTMのレーダーは、シャトルがデータを地上に伝送できる能力の４倍の速さで、データを収集しています。そのためデータは合計270本の高密度テープに記録しておきますが、そのデータ量は13500枚のCDに相当します。観測を開始して間もなく送られてきたデータによる解像度の低い画像にさえ、これまで最高の地図にも見られなかった地形が現れています。
パイロットのドミニク・ゴーリィ、ジャニス・ヴォスと毛利宇宙飛行士の2人のミッションスペシャリストからなるブルーチームは、米国中部標準時間のお昼頃まで作業を続けます。毛利宇宙飛行士は日本の小渕恵三総理大臣、中曽根弘文科学技術庁長官と午前6時22分（日本時間2月17日午後9時22分）から対話する予定です。レッドチーム、コマンダーのケビン・クレーゲル、ミッションスペシャリストのジャネット・カヴァンディ、ゲルハルト・ティエルは今睡眠中です。レッドチームは米国中部標準時間2月17日午前10時14分（同2月18日午前1時14分）に起床する予定です。
アースカムはエンデバー号のフライトデッキの天井の窓に取付けた副ペイロードのディジタルカメラを使って、中学生が地表の写真を撮影するという教育プログラムですが、写真撮影枚数の記録を更新して進められています。今回はこれまでの記録を更新して1250枚もの写真を地上に送ってきました。過去の4回のアースカムでは、合計2000枚の写真が撮影されています。
この次のステータスレポートは米国中部標準時間2月17日午後6時（同2月18日午前9時）、または何かイベントが生じたときに発行する予定です。
出典：NASA/JSC MCC Status Report
http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts99/STS-99-13.html
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