ジョンソン宇宙センター NASAステータスレポート #07
2000年2月14日(月)午前06時30分(米国中部標準時間)
2000年2月14日(月)午後09時30分(日本時間)
エンデバー号のクルーは、2回目のフライキャストマヌーバ(軌道修正)を月曜日の朝早く実施しました。SRTMによるデータの取得は継続されています。このデータは地球表面に関する地理学的知識を飛躍的に高めてくれるものです。科学者達は解像度の低いクイックルック(速報用の画像)でも、これまで最高の地図にもなかったような地形の特徴まで見ることができると喜んでいます。
月曜日の早朝までに約2000万平方マイルの観測が行われました。ミッションの終わりまでには4500万平方マイル以上の地域が2回観測される予定です。
エンデバー号で収集したCD 13500枚分にも相当する膨大なデータの解析を行うことにより、現在利用することのできる最高の地球のデータの30倍も正確な地図を作成することができます。またこの地図はこれまでになく統一のとれたものとなります。
フライキャストマヌーバはエンデバー号のペイロードベイ(貨物室)から伸展した200フィート(約60m)ものマストのストレスを減少させるものです。オービターは観測の間は機体の後部を前にして飛行します。マヌーバーの際はマストを上方に伸ばしたまま機首を前にした姿勢に変更されます。姿勢制御システムを少し噴射させてマヌーバーが開始されます。噴射により、マストがわずかに後方にたわんでから前方にたわみますが、マストがちょうどまっすぐになったときに、さらに強く噴射することによりマストの動きを止めると共にオービタの増速が行われます。
エンデバー号は軌道が低いので地球の上層の大気によって減速されます。クルーは毎日フライキャストマヌーバーを行って観測に適切な高度を維持するのです。
飛行管制官とクルーはSRTMの船外アンテナにセットされたスラスタ(低温ガスジェット)の不具合対策の検討を行っています。このジェットはマストの姿勢を制御するためのものですが、いまはこの機能はエンデバー号の姿勢制御システムのジェットに頼っています。飛行管制官達は推進剤の節約方法を検討していますが、観測は絶えることなく続いています。
ブルーチームのメンバー、パイロットのドミニク・ゴーリィ、ミッションスペシャリストのジャニス・ヴォスと毛利衛は地球に観測データを持ち帰るための高密度テープの交換を行うなどし、高速データレコーダーの管理を続けています。観測終了までには、これらのテープ約270本を使用することになると予想されています。
レッドチームのメンバー、コマンダー(船長)のケビン・クレーゲル、ミッションスペシャリストのジャネット・カヴァンディとゲルハルト・ティエルは眠っています。米国中部標準時間2月14日午前10時14分(日本時間2月15日午前1時14分)に起床の予定です。
この次のミッションステータスレポートは2月14日午後6時(同2月15日午前9時)、または何かイベントが生じたときに発行する予定です。
出典:NASA/JSC MCC Status Report
http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts99/STS-99-07.html
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