ジョンソン宇宙センター NASAステータスレポート #02
2000年2月 11日(金)午後08時00分(米国中部標準時間)
2000年2月 12日(土)午前11時00分(日本時間)
シャトルの宇宙飛行士達は、本日、宇宙で組み立てられた最長の構造物となるマストを伸展させました。その後、これまでにないほど広範囲の3次元地図を作成するために使用する機器の点検作業を続けています。
レッドチームのメンバであるコマンダー(船長)のケビン・クレーゲル、ジャネット・カヴァンディ、ゲルハルト・ティエル宇宙飛行士は、アメリカ中部標準時2月11日午後5時27分(日本時間2月12日
午前8時27分)にレーダーマストの伸展を開始しました。17分後の午後5時44分(日本時間2月12日
午前8時44分)には、FRP(強化繊維プラスチック)、ステンレススチール、アルファ・チタニウム等の材質でできた87個の四角形からなるトラス構造のマストが伸展されました。マストの全長は60.95mになります。
またクルーは、シャトルを適切な飛行高度、姿勢になるようにスラスター制御を行いました。この姿勢によりシャトルのペイロードベイと、船内と船外のレーダーアンテナを地球方向へ指向させます。エンデバー号は、高度約241kmで船尾側を進行方向にして飛行しています。レッドチームは、一連のスラスタ噴射を開始し、今後計画的に行われるスラスタ噴射時にかかる力をダンパーが吸収し、船内アンテナと船外アンテナ間の位置を一定に保つ能力が適切であるかをテストしました。このアンテナ間の位置誤差(アライメント)は、2つのアンテナから受信するレーダー画像を組み合わせる際に必要となるため、科学者達には重要な情報になります。
シャトル・レーダー・トポグラフィー・ミッション(SRTM)では、CバンドとXバンドのレーダー波で観測したデータを記録します。このデータは、最終的には、現在利用できるものよりも30倍も正確な3次元の地球地図に加工される予定です。これらの地図は、科学者達にとって多くの分野で重要になります。環境学、地質学、水文学、軍事、商業的な応用まで幅広い分野に利用できます。
レッドチームがチェックアウト用の手順書に沿って作業を行っていた時に、ブルーチームのメンバーであるドミニク・ゴーリィ、ジャニス・ヴォス、毛利
衛 宇宙飛行士は、シャトル内にポータブルコンピュータでネットワークを構築しました。その後、ブルーチームは、午後3時44分(CST)(日本時間2月12日
午前6時44分)から少し短めの6時間の睡眠につきました。彼らは、午後9時44分(CST)(日本時間2月12日
午後12時44分)には起床し、今晩遅くにはレーダー観測を開始する予定です。
エンデバー号は、軌道傾斜角57度の軌道を周回しており、地上の約80%に渡る地域のレーダー観測を行います。エンデバー号は現在、高度約241kmを飛行しており、90分で地球を1周しています。
出典:NASA/JSC MCC Status Report
http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts99/STS-99-02.html
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