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★ここでは、シャトルの軌道が世界地図上にどのように表せるかを学びます。 2.1 シャトルの軌道 地球上の全ての地点は緯度・経度の組み合わせで表されます。
シャトルが地球を回る道筋を軌道といいます。シャトルは当然宇宙を飛びますが、この軌道を地図上に表す場合、どこの上空を飛行するかを線で表します。この地図上の軌道は、Ground Track(航跡)とも呼ばれます。 このGround Trackは、地球儀の上では円ですが、世界地図(メルカトル図法)の上に現すとSの字を描いたカーブになります。このS字カーブは地球を1周する間に、赤道と必ず2回交わります。 また、軌道傾斜角(軌道と赤道の角度)は、S字カーブの一番高い緯度と一致します。 シャトルは約90分で地球を1周するので、約45分ごとに昼と夜がやってきます。もし地球が自転していなかったら、シャトルは1周して元の位置に戻ってきます。しかし、シャトルが1周する間に、地球も90分自転するので、もとの位置には戻れません。地球の自転は1時間に15度だから、90分では22.5度西へずれることになります。 実際に1周にかかる時間(=周期)は軌道高度によります。軌道高度が高くなるほど、周回速度は遅くなり、周期は長くなります。周期が90分の場合は、1周毎に22.5度ずれるため、16周すると元の軌道に戻ります。ところが、毛利さんの今回のフライト (STS-99) では、周期はおよそ89.2分で、元の軌道に戻るまでに159周する必要があります。
後の項で述べるように、夜間の撮影は光の量が不足するため、写真はうまく写りません。写真撮影を成功させるために、スペースシャトルが昼間の地帯の上空を飛行している時間帯を調べる必要があります。これらは、NASAのホームページ上に掲載されるmission time lineで確認できます。そして、Ground Track上で、昼間が始まる経度をLongitude Day、夜間が始まる経度をLongitude Nightといいます。
【実習1】毛利さんのシャトルの軌道を地球の地図の上に描いてみよう。 準備:地球儀、世界地図、輪ゴム
【実習2】
【実習3】次の世界地図に描かれているA〜Dの4本の軌道の軌道傾斜角を調べてみよう。 2.2 Try more! 発展学習
最終更新日:1999年 7月 6日 |