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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#28
1998年4月30日6:30pm CDT:米国中部夏時間( 5月 1日8:30am日本時間)

 地上の飛行管制員たちは、引き続きコロンビア号の汚水排出ライン詰まりの解決策についての情報を見直し、今後クルーが詰まりを取り除く作業が必要であるかを検討しています。

 リック・シアフォース船長とパイロットのスコット・アルトマンは、目づまりを起こしたフィルターのバイパスを行い、ホースで予備のフィルターに接続して、排水を船外に放出させました。飛行管制員は、当初排出が順調であることを確認していましたが、その後、何度かまだ詰まった部分が残っていることを確認しました。今後、クルーが作業を行わなくても、日曜日に予定されている着陸までは、コロンビア号の排水貯蔵量にまだ余裕があります。しかし、飛行管制員は排水タンクの水量レベルをできる限り少なく維持するために、明日クルーにある程度の水を船外あるいは、緊急量排水コンテナ(CWC's)に排水してもらうよう依頼するかもしれません。CWC'sは、天候によって日曜日の着陸が困難な場合の、排水の容量を確保するために使われます。

 今日、科学者達から実験を1日延長して行う必要がないことが提示された後、ミッションマネージメントチームは、ニューロラブミッションの一日延期は行わないことを決定しました。来週から天候が悪化する気象条件も考慮に入れ、着陸は当初の予定通り日曜日に予定されました。現在、米国中部時間の5月3日(日曜日)の午前11時9分に着陸する予定です。

 今日の実験は、コロンビア号のサイエンスクルー、リック・リネハンとデイブ・ウイリアムスの両MS、ジェイ・バッキー、ジム・パウェルツィクの両PSが、軌道上で2回目かつ最後の大人の雄ラットの解剖を行いました。宇宙という地上とは異なる環境で、成熟したラットの神経系が適応する過程について研究が行われています。

 今日行われたサイエンスマネージャーとの会話で、STS-90のクルーは軌道上にいる最も若いラット群の大部分が、引き続き良い状況になりつつあると報告しました。昨夜一匹の仔ラットが死亡し、予期しなかった死亡が合わせて52匹となりました。最も若いラット群の数匹は、クルーによって介護されていますが、現在生存している38匹のほとんどが正常で、よく餌を食べています。

 また、小動物飼育装置内にいるラットのうち、頭に取り付けられたハイパードライブ装置が外れた1匹のラットは、予定では苦しまないよう、実験手続きにのっとり安楽死させる予定でした。しかし、リネハンは、ラットはとても健康であり、苦しんでいるようには見えなかったと報告しました。このため、このラットは生かしたままにすることになりました。

 今夜、ミッションスペシャリストのケイ・ハイアは、バッキーとパウェルツィクと共に、睡眠中の呼吸、筋活動、眼球の動きを観察する特殊な装置を装着します。科学者達は、軌道上ではクルーが眠っている間の呼吸パターンが変化するであろうと考えています。

 コロンビア号は、高度153×133海里の楕円軌道上を90分の周期で地球を周回しています。


Last Updated : 1998. 5. 1


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