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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#27
1998年4月30日6:00am CDT:米国中部夏時間(4月30日8:00pm日本時間)

 コロンビア号の7名のクルーは、米国中部時間の今朝4時9分にミッションコントロールからのウエイクアップコールで起床しました。今日で、宇宙の微小重力環境下での神経系の適応に関する研究の第2週目が完了します。

 地上の飛行管制官は、コロンビア号の汚水排出ライン詰まりの解決策について、情報のチェックと評価を夜通し行いました。彼らはこの問題がフィルターの詰まりによるものと考えており、シアフォースとアルトマンにフィルターをバイパスする修理を依頼しています。この問題は、ミッション運用やミッション期間に影響は与えないと考えられます。

 ミッションマネージメントチームのメンバーは、今日午前中に会議を開き、ニューロラブミッションを1日延期するか否か判断する予定です。現在着陸は米国中部時間の5月3日日曜日午前11時9分に設定されていますが、コロンビア号はミッション延長が可能な十分な量の消耗品を持っています。

 今日の実験は、神経可塑性研究チームにより、宇宙という環境に成熟したラットの神経系が適応する過程に焦点が当てられています。コロンビア号のサイエンスクルー、リック・リネハンとデイブ・ウイリアムスの両MS、ジェイ・バッキー、ジム・パウェルツィクの両PSは、軌道上で2回目かつ最後の大人の雄ラットの解剖を行う予定です。9匹のラットの解剖が予定されており、内耳にある前庭器官、四肢からの情報を処理することでスムーズに運動し、また平衡感覚の維持に重要な小脳、及び、体温調節や体内時計といった自律神経機能の中枢であり、また皮質領域では思考・認知機構を司る大脳を摘出します。最初の解剖は飛行第2日目に、大変上手く行われました。

 サイエンスクルーがスペースラブモジュールで作業を行っている間、リック・シーアフォス船長とパイロットのスコット・アルトマンは、長期ミッションの後にコロンビア号を安全に地球へ帰還させるため、優れたアプローチと着陸技量を維持することが要求されるので、再度、飛行中に使用する小型の着陸操作訓練装置(PILOT)で訓練する予定です。このPILOTは、ラップトップコンピュータとジョイスティックスから構成されており、スペースシャトルをケネディ・スペースセンターへ着陸させる操縦技量を維持するものです。

 コロンビア号は、高度153×133海里の楕円軌道上を90分の周期で周回しています。


Last Updated : 1998. 5. 1


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