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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#22
1998年4月27日5:45pm CDT:米国中部夏時間(4月28日7:45am日本時間)

 コロンビア号のクルーは、前庭機能、肺、自律神経に関する実験を行い、今日は大変忙しい1日でした。

 リック・リネハン、デイブ・ウイリアムス、ケイ・ハイアMS(ミッションスペシアリスト)、およびとジェイ・バッキーとジム・パウェルツィクの両PS(ペイロードスペシャリスト)の計5人のサイエンスクルーは、微小重力環境への脳神経系の適応に関する研究の一環として、回転椅子を用いた平衡感覚機能に関する実験、および呼吸パターンの変化が睡眠に及ぼす影響に関する実験の2つについて、実験者と被験者の両方を演じています。

 午後には、バッキーMSが生後19日と25日のラットを用い、ジャングルジムのような特別にデザインされた装置の中を移動するラットの動きを分析し、いかに巧みな動作を発達させるかという実験のデータの取得を行いました。正常な運動機能の発達に重力が必要かどうかを知るために、軌道上で3回行う実験のうちの第2回目の実験です。

 哺乳類の発育研究チームは、予想外の数の仔ラットが死亡したため、今後の彼らの実験を再検討しています。ミッションマネージャーの報告では、1部の母ラットが養育を行っていないため、仔ラットの45匹が死んだとのことでした。仔ラットの総数は96匹でしたが、6匹は既に軌道上実験で解剖されており、現段階では残り45匹が生き残るのみです。クルーは、乳を与える母ラットの水分摂取量の減少に気付き、ラットの飼育装置内の環境などを調査しました。サイエンスクルーのリーダーであるリネハン達は、仔ラットの生命を維持するために水や食料などを手で与えました。

 今朝はアメリカとカナダのリポーターにより軌道上記者会見が行われ、実験の進捗状況について、クルーより報告されました。また午後にはパウェルツィクが彼の母校であるペンシルバニア州立大学の学生とニューロラブでの科学実験についての質疑応答を行いました。

 午後にはリック・シアフォース船長とパイロットのスコット・アルトマンが約1週間後に控えた着陸に向けた軌道微調整のために、コロンビア号の姿勢及び軌道制御用(RCS)ジェットの小噴射を行いました。宇宙飛行士達は米国中部時間の本日8時59分から8時間の睡眠に入る予定です。

 コロンビア号は高度153×133海里の楕円軌道上を90分の周期で周回しています。コロンビア号のすべてのシステムは問題なく順調に動作しています。


Last Updated : 1998. 4.29


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