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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#21
1998年4月27日6:00am CDT:米国中部夏時間(4月27日8:00pm日本時間)

 コロンビア号の7人のクルーは、本日午前5時9分に「Fight On State」という曲で起床し、第11日目の神経科学研究に取りかかりました。

 この曲は、ペンシルバニア州立大学のニッタニー・ライオンズの応援歌で、1985年に当大学から生理学の修士号を取得したジム・パウェルツィクPSに敬意を表して使用されました。

 クルーらは、実験を再開する前にアメリカとカナダのリポーターからインタビューを受ける予定です。このインタビューは午前9時9分(CDT)からNASA TVで放送されます。

 昨日の実験スケジュールは比較的楽なものでしたが、本日は、リック・リネハンとデイブ・ウイリアムズの両MS、およびジェイ・バッキーとジム・パウェルツィクの両PSの計4人のサイエンスクルーは、ヒトの神経系の微小重力環境への適応過程に関する実験を再開し、これに1日を費やします。ウイリアムズとリネハンは、若いラットがいかに微小重力下で巧みな動作を発達させるかという実験を行います。この実験では、重力環境下で全く歩いた経験のないラットと、打上げ前の短い時間の間だけ歩いたことのあるラットが使用されます。

 ジェイ・バッキーとジム・パウェルツィクとケイ・ハイアは、微小重力環境が血圧に与える影響に関する実験に再び取り組みます。この実験では、宇宙空間にいながら地球上で立っている状態と同じような負荷を模擬できる下半身陰圧負荷装置(LBNP)が用いられます。さらにジム・パウェルツィクは、バルサルバテストという、いきむことによって胸部および頸部にある血圧調節の受容器を刺激する手法を用い、その際の応答についての測定も実施します。ジェイ・バッキーとジム・パウェルツィクは自律神経系の実験では、実験者と被験者の両方を演じます。4人のサイエンスクルー全員が肺機能試験を行い、また回転椅子を用いた平衡機能試験の追加実験も行います。

 午後には、リック・シアフォース船長とパイロットのスコット・アルトマンは、約1週間後に控えた着陸のためにコロンビア号の軌道修正エンジンの小噴射を行います。また、午後4時19分からの数分間、ジム・パウェルツィクはペンシルバニア州立大学の学生から彼の実施した実験に関する質問を受け、それに回答する予定になっています。

 コロンビア号は、高度153×133海里の楕円軌道上を90分の周期で周回しています。軌道上のすべてのシステムは問題なく順調です。


Last Updated : 1998. 4.28


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