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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#18
1998年4月25日6:30pm CDT:米国中部夏時間(4月26日8:30am日本時間)

 1インチ片のアルミニウムテープと地上技術者の創意工夫に富んだ処置により、STS-90ニューロラブミッションに新しい命が吹き込まれました。

 リック・シアフォース船長は、午後3時頃コロンビア号の再生式二酸化炭素除去システム(RCRS: Regenerative Carbon Dioxide Removal System)を開き、ホースの留金を取り外して、異常の恐れのあるバルブをバイパスしました。この操作により、あと数日間に制限される可能性のあったシャトルの飛行は通常のスケジュールまで回復しました。そのバルブは、船内の空気へ窒素を再循環させる空気浄化システムの配管の一部ですが、この異常により上記システム内へ船内空気が流入し、これが原因で電子制御機器はオフになりました。

 その30分後、このシステムの26分間の運用サイクルを1循環分モニターした後に、修理は完了したという知らせが地上のミッション運用チームからシアフォースに報告されました。 RCRSは、軌道上のクルーと動物達が日常の呼吸で排出することにより生じた二酸化炭素を吸着し、吸着した二酸化炭素を船外に放出することを繰り返す、2つの化学アミン交換器を使っています。このバイパスにより、上記システムは1日当たり4ポンドの余分な窒素を船外に排出することになります。しかしながら、もしミッションマネージャーが今週遅くにミッションの延長を決めたとしても、軌道上での窒素供給量は、17日間の実験をサポートするには十分です。

 また、クルーはスペースラブに搭載されている小動物実験装置(RAHF)の内、1つの空気循環ファンに関する修理を行いました。RAHFのNo.7のファンは作動していないので、RAHFのNo.3のファンからNo.7へ空気を供給できるように、バイパスを行いました。

 飛行第9日目の科学実験は、感覚・運動・行動研究の一環であるボール捕獲実験の継続と、哺乳動物の発育研究チームの研究課題の一つである運動機能の発達に及ぼす重力の影響に関する実験です。コロンビア号の宇宙飛行士は、100日近くロシアの宇宙ステーションに搭乗しているアンディートーマス宇宙飛行士と交信し、York UniversityとDartmouth Collegeの学生、及びNew Hampshire McAuliffeプラネタリウムの来館者からの質問にも答えました。

 コロンビア号は高度153×133海里の楕円軌道上を90分で周回しています。クルーは9時19分から睡眠に入る予定です。また、日曜日に計画されていた半日の休暇は午前中に移動される予定で、クルーは金曜日夜のRCRS停止に伴い1時間睡眠が短かったので、朝ゆっくり寝ているかもしれません。


Last Updated : 1998. 4.27


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