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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#06
1998年4月20日7:00am米国中部夏時間(4月20日9:00pm日本時間)


スペースシャトル・コロンビア号での軌道上実験は、2週間のフライトの前半がスムーズに進行しています。7人のクルーは、本日午前7時49分に起床しました。

 飛行4日目の作業としては、リック・リネハンMS、デイブ・ウイリアムズMS、ジェイ・バッキーPS、ジム・パウェルツィクPSらが、大人のラットを用い、位置や方向の感覚に関する実験を行います。このラットには、脳の中の位置や方向の感覚の中枢である海馬という部分にあらかじめ微小な電極が植め込まれています。軌道上では、まずこの電極から電気信号を送り出す装置が装着されます。装置を着けられたラットは、エッシャーの階段と呼ばれる(迷路の)トラックを走り続け、海馬の神経活動電位が記録されます。

 4人のペイロードクルーは、昨日に続いて仮想環境ジェネレータ(VEG)を装着して、実験を行っています。VEGでは、重力が無くなったことによる身体の方向感覚に対し、眼や内耳からの情報がどのように関連しているかを解析します。この研究は、地上で平衡感覚や位置感覚に障害を持った人に対しても重要な成果をもたらすことが期待されます。

 リック・シーアフォス船長、パイロットのアルトマン、ケイ・ハイアMSらシャトルクルーは、シャトルの各システムのモニタを継続して実施しています。シーアフォス船長とパイロットのアルトマンは、シャトル内のラップトップ・コンピュータを使用したシャトルの着陸操縦訓練装置を使用して、ケネディ宇宙センターへの着陸のためのスキル維持を交代で行っています。

 昨日アルトマンとハイアMSによって修理が行われた海水型水棲動物実験装置(VFEU)は正常に動作しています。ハイアMSは、本日はVFEUの記録及び、魚を活発的にさせ、センサーからデータを収集しやすくするための、フィッシュパッケージの加振を行います。

 また、本日午後4時44分(CDT)にCNNが、リネハンMSに海洋研究と宇宙実験の相互依存についてのインタビューを行います。なお、このインタビューには海洋学者ジャック・クストー氏の息子ジーン・マイケル・クストー氏も参加することになっています。

 コロンビア号は、高度154×137海里の楕円軌道上を90分に1回の周期で周回しています。クルーらは本日午後10時59分(CDT)に就寝し、明日午前6時59分(CDT)に起床する予定になっています。


Last Updated : 1998. 4.21


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