| ミッション進捗状況 | NASAステータスレポート | NASA記者会見 |
| 帰還後測定作業のリハーサル |


NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#05
1998年4月19日6:00pm米国中部夏時間(4月20日8:00am日本時間)


 本日スペースシャトル・コロンビア号のクルーは、海水型水棲動物実験装置(VFEU)の4つのフィッシュパッケージ(FP:実験用水槽)の内、停止していた一台のFPのエアポンプに、別のFPのエアポンプのパイプを分岐し、空気を循環できるように、補修作業を行いました。
 また、ヒトの神経系の微小重力への適応に関する実験を引き続いて実施したほか、動物実験を行い、宇宙環境が神経系の発達に及ぼす影響を調べるためのサンプルを採取しました。

 パイロットのアルトマンとケイ・ハイアMSは、起床して間もなく4匹のガマアンコウが飼育されている海水型水棲動物実験装置(VFEU)の補修作業を行いました。この補修作業は、予備の空気供給用のチューブを用いてバイパス接続を行い、他のフィッシュパッケージのエアポンプから停止したしたエアポンプへ空気を循環させるものでした。ペイロード運用管制センターの科学者らは、改修作業後にすべてのFPに充分な空気が送られていると報告しています。

 リック・リネハンMS、デイブ・ウイリアムズMS、ジェイ・バッキーPS、ジム・パウェルツィクPSらは、実験実施者として、また同様に実験の被験者として感覚・運動・行動チームの実験を2つ行いました。1つ目の実験では、仏国立宇宙研究センター(CNES)が開発した装置を用いて、頭上から加速して落下してくるボールを宇宙飛行士がつかむ能力をテストします。2つ目の実験では仮想環境ジェネレータ(VEG: Virtual Environment Generator)と呼ばれる仮想現実環境を映し出すヘッド・マウント・ディスプレイを用いて、宇宙飛行士が重力のない環境で視覚、内耳によりどの様にして身体の方向を認識しているかを解析します。どちらの実験も地上で平衡感覚や位置感覚に障害を持つ人たちのために重要な成果が得られることが期待されます。

 リック・シーアフォス船長は小動物飼育装置内のラットの世話を行い、またジェイ・バッキーPS、デイブ・ウイリアムズMSは、重力の減少が神経系の発達にどのように影響を及ぼすかを研究するために多目的実験作業台(GPWS: General Purpose Work Station)で、妊娠マウスへ標識物質の投与、ならびに解剖を行いました。

  コロンビア号のクルーは、またバイオリアクター実証試験システム(BDS: Bioreactor Demonstration System)で、腎臓と骨髄由来の培養細胞の状態を観察しました。新型の排水モニタシステム(WDMS: Water Dump Monitoring System)をラップトップコンピュータを用いてテストしました。また、ゲッタウェイスペシャル(GAS: Get Away Special)の実験も行われました。

 コロンビア号は、高度154×137海里の楕円軌道上で周回しています。クルーらは本日午後11時19分(CDT)に就寝し、明日午前7時19分(CDT)に起床する予定になっています。


Last Updated : 1998. 4.21


| ミッション進捗状況 | NASAステータスレポート | NASA記者会見 |
| 帰還後測定作業のリハーサル |