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NASAステータスレポート

STS-90NASAステータスレポート#03
1998年4月18日6:00pm米国中部夏時間(4月19日8:00am日本時間)


 コロンビア号のクルーはヒトの神経系に焦点を当てた26の実験を、本日より本格的に開始しました。お互いの血圧の変化を計測し、ネズミや魚を使って平衡感覚の実験を行いました。

 ペイロード・コマンダーのリック・リハネンとペイロードスペシャリストのジム・パウェルツィクは、重力に抗して血液を循環させる必要がない微小重力環境への身体の適応に関する研究のため、お互いの血圧及び脳の血流を計測しました。
 ケイ・ハイヤは、微小重力環境の中で魚がどの様に平衡感覚を維持するかを調べるために、海水型水棲動物実験装置(VFEU)の、ガマアンコウが飼育されている水槽タンクの部分だけを前後に振り実験を開始しました。
 微小重力環境における平衡感覚、内耳、またその他の研究のために、Dartmouth医科大学医学部助教授であるペイロードスペシャリストのジェイ・バッキーが、コロンビア号の飼育装置に飼われている4匹のラットを解剖しました。
 これらの研究は、クルーが行っている空間識に関する研究を補足するものであり、そして、初めて微小重力にさらされた場合、動物や人間の内耳がどの様に適応するのかについての新たな知見を提供するでしょう。

 ニューロラブで行われる脳神経系研究は全て、将来のヒトの長期宇宙滞在に対して新たな知見を提供すると共に、地上での医学研究にもメリットがあります。時に宇宙飛行士が地上に帰還した直後に経験するめまいや失神は、地上における低血圧の状態に似ており、血圧に関する研究はこの両方に有益と思われます。平衡感覚とその微小重力への適応に関する研究は、地上での内耳疾患について有用と思われます。

 今日の午後には、ハイヤとパウェルツィクは、フロリダ州の新聞記者2人からの質疑応答に対応しました。

 夕方からは再度実験を開始しました。回転椅子で内耳を刺激し、宇宙で平衡感覚を維持するのに、視覚がどのように関連しているのかを知るための実験です。

 コロンビア号は非常によい状態で、問題は何もありません。クルーは今晩の米国中部時間午後11時39分に睡眠に入り、日曜日7時39分に起床する予定です。


Last Updated : 1998. 4.20


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