7.4.3 通信システム
シャトルオービタと二人のEVAクルーメンバー間の通常の通信はUHFを使用した双方向通信で行われます。EVAモードの通信ではオービタのUHF通信システムは地上またはデータ中継衛星(TDRS)からのSバンドまたはKuバンドの音声通信を自動的にクルーに転送します。オービタはUHFで送信されたクルーの音声をSバンドで地上にダウンリンクし、双方向通信することもできます。2機のTDRS使用によりSバンドとKuバンドの通信可能範囲は90%に達しています。
軌道上でのEVA時の通信可能距離はクルーの位置に依存します。オービタとEMUの送信出力は0.25ワットで、EVA通信可能最大距離はオービタのアンテナやペイロードとの位置関係などにより200 フィート(約70m )から5ノーティカルマイル(約9km)の幅があります。
図7-22にEVAクルー/オービタ/地上間の通信の形態を示します。
図7-22 EVAクルー/オービタ/地上間の通信の形態
(出典:Space Shuttle System Payload Accommodation Appendix 7 EVA)