プログレスとの衝突により損傷したスペクトルモジュールの船外修理作業について、ロシア航空宇宙局は以下のスケジュールを考えている。
- クバント1にドッキングしていたソユーズTM26を、ミールのコアモジュールのドッキングポートへ移動する際に、スペクトルモジュールの側を通り、ソユーズTM26からスペクトルモジュールの損害状況をビデオ等で調査する。(完了:撮影されたスペクトルモジュールの写真から、幾つか穴のようなものが見られた。)
- 日本時間9月5日(金)午後10時55分より、ロシアのソロブヨフ飛行士と米国のフォール飛行士が船外に出てスペクトルモジュールの損害状況の調査を行う。今回の作業では、外壁の調査だけで、穴をふさぐ作業は行わないことになっている。また、今後の修理作業のためにスペクトルモジュールに手摺りを取り付ける作業と、二酸化炭素除去装置のバックアップシステムをクバント2に取り付けるためのクバント2のハードウェアの改修作業を併せて行う。NASAはこれらの作業に米国フォール飛行士を参加させるかどうか現在も検討を行っている。最終決定は9月4日(木)の予定。
- 9月打上げ予定のSTS−86アトランティスのデイヴィッド・ウルフ飛行士※の到着後、スペクトルモジュールの穴をふさぐ作業を行う。
※ウォルフ飛行士は昨年8月よりロシアでトレーニングを行っており、来年1月のミール滞在ミッションとしては最後になるシャトル/ミールミッションに参加する予定であった。
当初、フォール飛行士と入れ替わりでミールへ滞在する予定であったローレンス飛行士は、ミールが衝突事故を起こしたことにより修理作業が優先されたためウォルフ飛行士と交代となった。(ローレンス飛行士は船外活動の訓練を受けていないこと、ロシア製の宇宙服が彼女に大き過ぎることが理由となった。)
現在ウォルフ飛行士は、ロシア宇宙飛行士訓練センターでの訓練を終了し、米国のジョンソンスペースセンターで打上げ前の最終訓練を行っている。
STS−86アトランティスは、9月25日(火)頃の打上げ予定になっている。