プログレスとの衝突により損傷したスペクトルモジュールの船外修理作業について、ロシア航空宇宙局は以下のスケジュールを考えている。
- 現在クバント1にドッキングしているソユーズTM26を、8月15日(金)ミールのコアモジュールのドッキングポートへ移動する際に、スペクトルモジュールの側を通り、ソユーズTM26からスペクトルモジュールの損害状況を調査する。(移動の際、クルーはソユーズTM26に搭乗する。)
- 9月3日(月)にロシア人飛行士により最初の船外修理作業が行われる。この作業では、スペクトルの外壁の調査だけで、穴をふさぐ作業は行わない。また、ロシア航空宇宙局はこの作業に米国フォール飛行士の参加を希望していることを表明した。
これに対し、NASA側もフォール飛行士を参加させる方向で検討を行っていることを表明した。最終的な決定は数日中に行われる予定。
- 9月打上げ予定のSTS−86アトランティスのデイヴィッド・ウルフ飛行士の到着後、スペクトルモジュールの穴をふさぐ作業を行う。
ウォルフ飛行士は昨年8月よりロシアでトレーニングを行っており、来年1月のミール滞在ミッションとしては最後になるシャトル/ミールミッションに参加する予定であった。
現在ウォルフ飛行士は、ロシア宇宙飛行士訓練センターで船外修理作業の訓練を行っている。
STS−86は、ウォルフ飛行士の訓練のために、一週間程度打上げスケジュールが遅れ、9月25日(火)頃の打上げになる予定。
STS−86には、当初、フォール飛行士と入れ替わりでミールに滞在する予定となっていたウェンディ・ローレンス飛行士も搭乗する。ただし、ローレンス飛行士は、船外活動に必要なロシア製宇宙服のサイズが合わないこと、船外活動の訓練を受けていないこと等から修理作業には参加せず、科学実験等を行い、フォール飛行士とともににアトランティスで帰還する予定。その間に万一ウォルフ飛行士が病気等で修理作業が出来くなった場合は、ウォルフ飛行士に替わりローレンス飛行士がミールに滞在し修理作業のバックアップを行う。ただし、船外作業は行わない。