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ミール情報(7月30日)


● 全体状況

 ミールのシステムは安定しており、バッテリは各システムに対し十分な電力を供給している。

 7月29日(火)ロシア航空宇宙局は、7月14日に不整脈の症状を訴え、安静を保つよう指示を受けていたロシアのツィビリエフ船長に対し、医療的な制限を全て解除したとの発表があった。


● クルーの状況

 現在ミールに搭乗している3名の飛行士は、機器の保守作業を日課としている。この他の作業として、ロシア人飛行士2名は、8月14日(木)の帰還に備えて健康チェックを行っている。

 一方、米国飛行士は、温室を用いた植物実験等を行っており、幾つかの成果が得られている模様。


● 修理作業

 ミールの電力回復のための船内修理作業は、8月20日以降に行う予定となっている。現在ミールに滞在している3名のクルーは修理作業には参加せず、2名のロシア人クルーは8月14日に帰還する予定。もう一人の米国人クルーは9中旬にスペースシャトルにより帰還予定となっている。

 船内修理作業に参加する2名のロシア人クルーは、現在の予定では日本時間8月6日(水)午前0時35分にロシアのバイコヌール宇宙基地より打上げられ、日本時間8月8日(金)午前2時23分にミールに到着する予定となっている。


● 姿勢制御

 ミールの12機のジャイロスコープのうち、現在9機が稼働中。ミールの姿勢制御に対して、十分な能力を供給している。


● 酸素供給

  • 5月にシャトルにより運ばれてきたエレクトロン酸素発生装置は、節電のため依然OFF状態。
  • 二酸化炭素除去装置は28日(月)真空バルブを交換、現在稼働中。
  • プログレス輸送機により運ばれてきた酸素タンクからの酸素供給は、今週中に開始される予定。


● 8月5日打上げのソユーズのミールとのドッキングについて

 7月25日(金)NASAオペレーションリーダより、8月5日打上げのソユーズTM26とミールとのドッキングについて以下の説明があった。

 現在ミールのドッキングポート(コアモジュールの前方に1つ、クバント1に1つ)には、ソユーズTM25がコアモジュールの前方に、プログレスM35がクバント1にドッキングしている。

 現在の計画では、新しいロシア人クルー2名を乗せたソユーズT26(日本時間8月6日(水)打上げ予定)が打上げられた次の日(日本時間8月7日(木)予定)に、プログレスM35をクバント1から一時的に切り離し、替わりにソユーズTM26がクバント1へドッキングする(日本時間8月8日(金)予定)。

 その間プログレスM35はミールに対し一定の状態を保って軌道上に待機する。

 8月14日(木)(予定)に現在のロシア人クルーがソユーズTM25で帰還した後、ソユーズTM26をクバント1から切り離し、コアモジュール前方へ移動させる。

 8月16日(土)(予定)待機させておいたプログレスM35をクバント1へ再びドッキングさせる。(今年3月のクルー交代の際には、この作業に失敗し、プログレスM33を大気圏へ投棄するという事態が発生している。)

プログレスM35は、引き続き物資の保管や廃棄物の収容等に使用され、10月〜11月頃、次のプログレス輸送船が到着する前に大気圏に投棄される予定。


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