ミール情報(1998年 5月31日)
● 5月31日現在の状況
- 5月30日(土)ミール宇宙ステーションの姿勢制御用コンピュータに故障が発生した。
故障部分は翌日5月31日(日)には新しい部品と交換されたが、システム立ち上げのためのソフトウェアが正常にロードされなかった模様。現在原因究明が行われている。
ミールとの最後のドッキングミッションに向けたスペースシャトル「ディスカバリー」の打上げを数日後に控えたNASAは、ミールのコンピュータが復旧しなければシャトルがミールにドッキングできないことから、米国時間の6月1日(月)午前中までにミールのコンピュータが復旧しない場合、打上げが延期される可能性があることを米国時間5月31日(日)夜、マスコミに対し伝えた。
現在ミールではクルーへの差し迫った危険は無いものの、電力確保のための太陽電池の太陽指向制御が不能となっており、ロシア地上管制局はクルーに対し、節電のためにエアコンや照明等の電源を切り、コンピュータが復旧するまでソユーズ宇宙船のスラスタを用いて太陽指向制御を行うよう指示した。
ミールでは同様の故障が昨年7月以降頻発したため、昨年10月に新しいコンピュータと交換された。その後もコンピュータは度々故障を起こしていたが、今年1月の修理以降システムは安定していた。
Last Updated : 1998. 6. 1
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