実験の背景
植物が陸上で生きていくためには、重力に耐える体を作る必要があります。重力を大きくした環境で植物を育てる実験によって、植物は、細胞の伸びる方向を変え、茎を太く短くすることによって、重力に耐えていることがわかりました。
実験の目的
重力の大きさが非常に小さい宇宙での植物の体作りを明らかにします。植物の細胞が伸びる方向を決める「表層微小管」に注目し、植物が重力に耐える体を作るしくみの全容を探ります。
実験内容
緑色蛍光タンパク質(GFP)によって、表層微小管に目印をつけたシロイヌナズナの種子を宇宙で発芽させ、3日間育てます。宇宙で育てたシロイヌナズナの茎の細胞の形や表層微小管の様子を「きぼう」船内にある顕微鏡を使って観察します。
ココがポイント!
植物が重力に耐える体を作るしくみがわかれば、そのしくみを利用して植物の形をコントロールすることができ、地球上での植物の効率的な生産が可能になると期待されています。さらに、将来の宇宙における植物栽培にも大いに役立つと思われます。
本実験は宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機によって国際宇宙ステーションへと運ばれ、2013年11月18日に実験が開始されました。
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