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最終更新日:2015年04月17日



代表研究者

志波 直人
Naoto Shiba

久留米大学医学部 教授
専門:整形外科、リハビリテーション

TOPICS:

【宇宙実験サクッと解説:ハイブリッドトレーニング編】
宇宙実験調査団のピカルがハイブリッドトレーニング実験の調査を行いました。物知りハカセに詳しく教えてもらいます。



実験の背景
何カ月もの間、重力がない環境で過ごす国際宇宙ステーション(ISS)滞在の宇宙飛行士は、筋や骨がどんどん衰えていきます。これを防止するために、ISS滞在中に毎日2時間の集中した運動トレーニングを行う必要があります。

実験の目的
志波先生の研究チームは、小型の装置を用いた運動効率のよい「ハイブリッドトレーニング」装置を開発しました。本実験では、この装置を宇宙飛行士が上腕に装着してトレーニングを行い、装置の操作性とトレーニング効果を確かめます。

実験内容
宇宙飛行士に、ISSに数カ月滞在する間のある期間、連続4週間で週3回ずつ(合計12回)、利き腕とは反対側の腕のみにこの装置を使って電気刺激をしながら同時に両肘の屈伸運動を行ってもらい、ハイブリッドトレーニング装置が正常に作動し、無重力でも問題なくトレーニングに利用出来ることを確かめます。また、4週間にわたるトレーニングの開始前と終了後に、左右の上腕の筋力と太さを計測・比較し、その運動効果を確認します。

ココがポイント!
筋や骨が衰える現象は、地上で寝たきりの方や運動をする機会の少ない高齢者さらに、手術直後や人工透析などで、活動性が低下している方々に共通する大きな問題であり、このようなケースへの応用も検討されています。「ハイブリッドトレーニング」は、宇宙での有人活動に限らず、地上においても高齢化社会や医療への貢献が期待できます。

利用テーマ紹介パンフレット[PDF: 841KB]
ハイブリッドトレーニング実験について分かりやすく解説したパンフレットをダウンロードできます。

成果


テーマ名となっている「Hybrid Training:ハイブリッドトレーニング」は、「異なるものを組みあわせて1つの目的を果たす『ハイブリッド』」、すなわち、「電気刺激による筋肉の収縮活動」と「自分でおこなう運動」を同時に行うことで、運動効果を上げることができるトレーニングを意味しています。

本実験は飛行前のデータ取得を2012年度に実施し、2013年度、および2014年4月〜5月に軌道上実験を実施しました。


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